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『2012 次世代携帯電話とキーデバイス市場の将来展望』まとまる(2012/7/2発表 第12062号)

スマートフォン始め携帯電話端末と主要デバイスの世界市場を調査

スマートフォン世界市場…11年:4億5,000万台 16年予測:10億6,000万台
スマートフォン国内市場…11年:1,880万台 16年予測:3,200万台
携帯電話端末向け主要デバイス世界市場…11年:約10兆円 16年予測:13兆円超

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町2−5 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、スマートフォン、タブレット端末などのスマートデバイスやフィーチャーフォン(従来型携帯電話)、及び、それらを構成する主要デバイスの世界市場を調査した。
 その結果を報告書「2012 次世代携帯電話とキーデバイス市場の将来展望」にまとめた。

 この調査では、RF系4品目、情報処理系5品目、無線デバイス3品目、カメラ系1品目、表示/出力系7品目、バッテリ2品目、センサ3品目、基材系4品目からなる携帯電話端末向け主要デバイス計29品目と、フィーチャーフォン、スマートフォン、タブレット端末、電子書籍、データカードのアプリケーション5品目について、市場の現状を分析し今後を予測した。
 また、次世代通信規格であるLTE(Long Term Evolution)の最新動向、スマートフォン/タブレット端末向け主要デバイスの最新動向、大手携帯電話端末メーカーのケーススタディ、デバイスとサービスの関係性、サービス市場の動向などを調査・分析し、著しい変化を遂げる市場を多面的に把握した。

携帯電話端末 世界市場(メーカー販売台数)
1. 種類別
種類2011年2016年予測16年/11年
スマートフォン4億5,000万台10億6,000万台235.6%
フィーチャーフォン8億9,000万台5億8,300万台65.5%
携帯電話端末合計13億4,000万台16億4,300万台122.6%
 スマートフォンとフィーチャーフォンを合算した2011年の携帯電話端末の世界市場(データカードなどの通信モジュールは除く)は、前年比8.1%増の13億4,000万台となった。
 スマートフォン世界市場は2011年に前年比80.0%増と急拡大し、携帯電話端末市場全体の34%を占めるまでに至った(前年の構成比は20%)。スマートフォン世界市場の40%以上のシェアを占めるAppleとSamsung Electronicsの実績増加が牽引しているほか、中国において“1,000元スマートフォン”と呼ばれるエントリークラスのスマートフォンが急増していることも拡大要因となっている。“1,000元スマートフォン”は、今まで山寨機(正式な認定を受けていない非正規品)を出荷していた中国ローカルメーカーが参入し始めており、結果として山寨機市場(本項目では対象外)が縮小している。なお、中国はスマートフォン世界市場の19%を占めており、北米(22%)、欧州(21%)に次ぐ規模である。
 一方、フィーチャーフォン世界市場は、ミドルレンジからハイエンドの価格帯においてスマートフォンへのシフトが加速していることから、2011年は前年比10.1%減となった。
 携帯電話端末の世界市場は今後、2013年にもスマートフォンとフィーチャーフォンの比率が逆転する見通しである。2016年は、2011年比22.6%増の16億4,300万台となり、スマートフォンが65%を占めると予測される。
日本国内市場
種類2011年2016年予測16年/11年
スマートフォン1,880万台3,200万台170.2%
フィーチャーフォン1,740万台420万台24.1%
携帯電話端末合計3,620万台3,620万台100.0%
 携帯電話端末の日本国内市場は、2011年に前年比0.6%増の3,620万台となった。スマートフォンが前年比2.2倍に拡大した一方、フィーチャーフォンは同36.7%減と縮小し、世界市場より早くスマートフォンの規模がフィーチャーフォンを上回った。
 スマートフォンは各キャリアがLTEへ対応していく2012年、2013年と拡大が続く見通しである。次第に買い替え需要へシフトしていくため、2014年以降はほぼ横ばいで推移していくと予測される。フィーチャーフォンは急速な市場縮小が続く見通しであるが、スマートフォンを必要としないユーザーが一定数いると考えられることから、シンプルなフィーチャーフォンの生産はラインナップは限られるものの続いていくと予想される。
 携帯電話端末市場全体としては既に飽和しているため大きな変動は考えにくく、2016年には2011年と同規模となる3,620万台が予測される。
2. 対応通信方式別
対応通信方式2011年2016年予測16年/11年
LTE(FDD+TDD)1,500万台4億1,000万台2,733.3%
HSPA3億9,400万台6億4,000万台162.4%
 LTEは、3G(第3世代携帯電話)のデータ通信をより高速化させた次世代通信規格で、“第3.9世代”や“3.9G”、あるいは“第4世代”や“4G”とも呼ばれている。FDD(Frequency Division Duplex:周波数分割多重、以下FDD-LTE)とTDD(Time Division Duplex:時分割多重、以下TD-LTE)の2方式がある。
 FDD-LTEは2009年末に北欧でサービスが開始された。当初はデータ通信モジュール向けのサービスが中心であったが、2011年には日米欧の主要キャリアで携帯電話端末向けのサービスが本格的に開始され、市場が立ち上がった。同年のLTE対応携帯電話端末市場は、前年比87.5%増の1,500万台となった。
 HSPA(High Speed Packet Access)やUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)からのシフトでLTE対応携帯電話端末市場は拡大し、TD-LTEのサービスが本格化する2013年には1億台を突破する見通しである。2016年は2011年比27.3倍の4億1,000万台が予測される。
 HSPAは、3Gで広く普及しているW-CDMA方式のデータ通信の高速規格で、“第3.5世代”や“3.5G”と呼ばれている。
 多くのスマートフォンがHSPAに対応していることからスマートフォン市場の拡大と連動しており、2011年のHSPA対応携帯電話端末市場は前年比95.0%増の3億9,400万台となった。2012年も前年比52.5%増が見込まれる。しかし、LTEのサービス展開が広がる2013年以降はハイエンド端末やフラグシップ端末がLTEへシフトすると考えられることから、市場の拡大が鈍化しほぼ横ばいと予測される。2016年は2011年比62.4%増の6億4,000万台が予測される。
内容の詳細につきましては『2012 次世代携帯電話とキーデバイス市場の将来展望』をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)

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