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『2014 ヒューマンインターフェース関連市場総調査』まとまる(2014/6/20発表 第14041号)

入出力系のヒューマンインターフェースデバイス/システム/ソフトウェアとそのアプリケーションなど
ヒューマンインターフェース関連の世界市場を調査

入力系:指紋や虹彩、視線などの生体情報が拡大
出力系:ヘッドアップディスプレイなど表示系の新技術が拡大

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、音声認識や生体情報などタッチ以外の新たな技術が活発化するヒューマンインターフェースの関連デバイス、システム、ソフトウェアの市場や技術動向、また、そのアプリケーションの市場動向について調査した。その結果を報告書「2014 ヒューマンインターフェース関連市場総調査」にまとめた。

ヒューマンインターフェースデバイス、システム、ソフトウェアの世界市場
 2013年2020年予測2013年比
入力系2兆5,075億円4兆95億円159.9%
出力系12兆4,421億円15兆5,491億円125.0%
 入力系市場はタッチや音声認識など人の動作の検知と機器伝達のために採用されるデバイスやシステム、関連ソフトウェアとする。2020年には2013年比59.9%増の4兆95億円が予測される。
 入力系において、最も普及しているのはタッチであるが、タッチ以外の技術も少しずつ採用が進んでいる。音声認識はすでにスマートフォンでは標準搭載機能となっている。近年では生体認証の採用が増加しており、技術も進歩している。今後はジェスチャーなども採用増が期待される。
 出力系市場はディスプレイや音声合成など機器が結果を伝達するために採用されるデバイスやシステム、関連ソフトウェアとする。2020年には2013年比25.0%増の15兆5,491億円が予測される。
 出力系は、ディスプレイのウェイトが最も高く、ヘッドアップディスプレイなどの新技術の採用も増加している。ヘッドアップディスプレイは安全性意識の高まりから自動車への搭載が進んでいる。また、プロジェクターではプロジェクションマッピングなど新しいアプリケーションの獲得に成功しつつあることから、モニターだけでなく現実世界と映像を融合させるディスプレイの成長が期待される。音声合成も業務・インフラ分野で需要が増加していくとみられる。
入力系
タッチ
最も普及していて直感的操作が可能
音声認識
アイズフリー、ハンズフリーの操作が可能
生体認証
個人認証が可能
入力
→
機器
(認識・処理)
出力
→
出力系
ディスプレイ
最も普及していて情報伝達量が多い
音声合成
聴覚への情報伝達
ハプティック
操作に対する反応など直感的な情報伝達
注目の入力系
タッチ
 スマートフォン向けタッチパネル市場は2013年には1兆円を超えた。スマートフォンの需要拡大に伴い、前年比2倍以上となった。Windows8のマルチタッチに対応したノートPC向けは採用が進んだが、ノートPC全体の需要が落ち込んだこともあり、2013年は伸び悩んだ。イメージセンサー方式や赤外線方式などを採用したタッチパネルは、大型ディスプレイへのタッチ機能の搭載増加に伴い普及しつつある。文教や会議などで使用されるインタラクティブボード向けを中心に今後市場の拡大が予測される。
 タッチパネルの新規アプリケーションとしてインターネットTV用のスマートリモコンがある。このリモコンはタッチパネルを用い、スマートフォンやタブレット端末の様に直感的な入力ができるものの、スマートフォンやタブレット端末そのものをTVのリモコンとして採用するケースも増えており、普及は一部にとどまるとみられる。また、2013年に投入されたスマートウオッチは、小型であるため多種類のスイッチを実装することができず、タッチパネルの搭載はほぼ必須となっている。特に、フレキシブル化が可能で、かつ表面硬度を保ったタッチパネルの採用が増加しており、今後の市場成長が期待できる。
音声認識
 音声認識はスマートフォンの音声検索アプリケーションなど、コンシューマー用途で認知度が向上している。また、ビジネス用途としては医療やヘルスケア、物流ソリューションなど業務支援向けや自動車向けに注目が集まっており、今後も成長が期待される。
 注目すべきはウェアラブル端末の展開を進めているGoogleであり、医療分野をはじめ、今後もさまざまな分野への展開が期待される。また、同社は音声認識技術としても認識精度が高く、より早く処理できるDeep Learningを用いた認識サービスの提供を2013年に開始しており、今後は技術を活用した新しいソリューションなどで広がりを見せていくとみられる。同技術は、各国の主要な企業・研究機関でも研究が進められている。また、自動車向けは運転中にアイズフリーで各操作を行うことができるため、新しいヒューマンインターフェースとして注目される。
指紋認証
 指紋認証は生体認証の中でも最も歴史が長く、利用事例の多い方式である。情報通信機器の普及によるセキュリティ意識の高まりを背景に、勤怠管理やセキュリティ向けなどで指紋認証センサー市場が拡大してきた。2013年はモバイル端末向けのウェイトが急激に拡大した。個人認証を行うことができるため、画面ロック解除時にパスワード入力が不要になるだけではなく、電子決済を行う際にセキュリティの面でも安全であることから、採用に繋がった。
 指紋だけではなく、虹彩や顔・表情など個人認証を行うことのできる生体認証の採用が今後増えるとみられる。しかし、指紋認証は接触があるので確実な認証方法とはいえるが近接での認証に限られ、虹彩認証は非接触で行えるため衛生的ではあるものの認証する距離の調整に課題が残るなど、それぞれ一長一短がある。今後各々の技術が弱点を克服することにより動向が変わっていくとみられる。
内容の詳細につきましては『2014 ヒューマンインターフェース関連市場総調査』をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)

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