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『2014年 パッケージングマテリアルの現状と将来展望』まとまる(2014/10/22発表 第14078号)

環境対応、高齢化社会がキーワード〜飲料、食品用途を中心とした容器、包装の国内市場を調査

2018年予測(2013年比)
PLA食品容器・包装:19.3億円(32.2%増) 環境負荷軽減でCVSやスーパーで採用増加
透明飲料カップ:110億円(18.3%増) アイス用CVSカウンターコーヒーで拡大

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、飲料や食品を筆頭に物品の輸送・保管・販売などに不可欠な容器、包装とそれに使用される材料の国内市場を調査し、その結果を報告書「2014年 パッケージングマテリアルの現状と将来展望」にまとめた。

 この報告書では、飲料容器、食品容器、パウチなどの軟包装、軟包装用フィルム、医療包装、段ボールなどの重包装、その他包材、緩衝材や粘着テープ・ラベルなどの関連資材の計56品目について、今後の方向性を明らかにした。

調査結果の概要
 2014年見込2018年予測13年比
数量1,692万トン1,698万トン100.7%
金額4兆4,824億円4兆5,068億円101.4%
 国内生産、国内消費が基本となる容器、包装市場は、人口減少や国内の製造業の空洞化などの厳しい環境下ながらも、核家族化や単身世帯の増加によって個包装化が進み、拡大してきた。2014年は、数量ベースでは容器の軽量化、包装の薄肉化の影響で前年比0.3%増と伸び悩むものの、原材料などのコストアップによる値上げなどから、金額ベースでは前年比0.8%増が見込まれる。
 飲料容器は金額ベースで最も構成比が高い。缶やびんの需要が減少しPETボトルの需要が増加している。PETボトル市場は拡大するものの、缶やびんの縮小により金額ベースでは横ばい、数量ベースでは缶やびんと比較しPETボトルは軽量であることから縮小が予測される。
 食品容器はCVSでの弁当や惣菜の需要増加があるものの、容器の軽量化が進んでおり市場はほぼ横ばいである。耐熱容器など機能性の高い容器への需要シフトが進んでいる。
 ラップフィルムやパウチなどの軟包装は市場が小さいものの、最も成長率が高い。レトルトパウチやスタンディングパウチなどパウチ類は廃棄のしやすさから、びんや缶からの採用切り替えが進んでおり、市場も拡大している。また、用途は食品が中心であるが、トイレタリー分野でも詰め替え用などで安定的な需要がある。
 段ボールなどの重包装は、数量ベースで最も構成比が高い。2020年の東京五輪に向け、景気の回復や物流量の増加に伴う拡大が期待される。
 今後は、環境対応や高齢化社会などをキーワードに新たなビジネスチャンスが期待され、2018年には2013年比0.7%増の1,698万トン、同1.4%増の4兆5,068億円が予測される。
 環境対応としては、容器の軽量化やバイオマス由来の容器の採用などが進んでいる。容器の軽量化はコストダウンにつながるため需要が高く、飲料容器でのびんや缶からPETボトルへの移行、食品容器では発泡品の拡大などさまざまな容器で進展している。バイオマス由来の原料を使用したPLA食品容器・包装の採用の他、PETボトルや食品容器での既存樹脂とバイオプラスチックの混合使用も進みつつある。
 高齢化社会の進展により調理を簡素化できるレンジ対応ニーズが高まるとみられ、容器の耐熱化などが進んでいる。特に発泡PP/PS容器、電子レンジ対応パウチなどの拡大が期待される。
注目市場
1. PETボトル
 2014年見込2018年予測13年比
数量67.1万トン73.5万トン112.4%
金額2,440億円2,680億円112.7%
 PETボトルは、ボトル、キャップ、ラベルで構成されるがボトルのみを対象とする。
 市場の中心は清涼飲料用途であり、景気や気候などの影響を受けやすいため、短期的には縮小も想定されるが、飲料市場は微増で推移していることから、PETボトルもこれに連動し拡大するとみられる。また、調味料などでもびんやほかの素材からPETボトルへのシフトが続いていることから、2018年には2013年比12.7%増の2,680億円が予測される。
2. 透明飲料カップ
 2014年見込2018年予測13年比
数量13.0億個14.5億個120.8%
金額100億円110億円118.3%
 プラスチック透明飲料カップを対象とし、チルド飲料用カップは対象外とする。ファストフードやコーヒーショップのテイクアウト用容器として採用されており、アイス用が中心である。
 2013年はCVSのカウンターコーヒー向けが大きく拡大し、前年比二桁増となった。2014年は二桁増とまではいかないものの、前年比7.5%増となり市場も100億円に達すると見込まれる。ファストフード向けが減少しているが、CVSカウンターコーヒーが缶コーヒーやチルドカップ飲料など、他の容器で展開されるコーヒーの需要を取り込んでいる。また、カウンターコーヒーへの参入企業も増加していることから、今後も拡大が予測される。
3. 発泡PP/PS食品容器
 2014年見込2018年予測13年比
数量20,000トン24,000トン126.3%
金額110億円130億円130.0%
 発泡PP/PS食品容器は、発泡体にすることで高い断熱性と軽量化を可能とした容器である。
 電子レンジ対応の弁当容器や惣菜容器などに採用されている。また、断熱性の高さから、高齢化社会で市場拡大が予想され、保温ニーズのある弁当宅配での需要も期待される。
内容の詳細につきましては『2014年 パッケージングマテリアルの現状と将来展望』をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)

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