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『2014 イメージング&センシング関連市場総調査』まとまる(2014/11/6発表 第14084号)

成長著しい車載向けや社会インフラ関連に注目・業務用途に広がる光学機器と光学関連デバイス世界市場を調査

2019年市場予測
光学デバイス:2013年比32.1%増の3兆409億円 スマートフォン市場の拡大に連動して好調
エリアイメージセンサー:同57.9%増の55億41万個 監視カメラや車載カメラ向けなどで拡大

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、光学機器と光学関連デバイスの世界市場を調査した。

 その結果を報告書「2014 イメージング&センシング関連市場総調査」にまとめた。

 光学機器は民生分野ではスマートフォンのカメラの高性能化が進んでいる。その結果、デジタルカメラなどの市場を奪っている。業務分野では、監視向けなど社会インフラ関連への採用に注目が集まり、新市場を開拓している。

 この報告書では撮像関連機器17品目、情報入出力関連機器5品目のほかに、これらに搭載される光学デバイス、半導体デバイス、材料、装置などの市場を分析し、その動向を明らかにした。

注目のアプリケーション
アクションカム
2013年 2019年予測 2013年比
408万台 855万台 2.1倍
 アクションカムは身に着けて使用できるほか、ヘルメットや自転車、サーフボードなどに装着して使用できるデジタルビデオカメラを対象とする。
 アクションカムは北米を中心とした先進国の需要を取り込み、好調に拡大している。サーフィンや登山などのレジャーにおいても自由にカメラを装着でき、通常のデジタルビデオカメラと違い、スマートフォンとの差別化が図られている。そのため、今後スマートフォンによる市場浸食の影響をあまり受けず拡大していくとみられ、2019年には2013年比2.1倍増の855万台が予測される。
 北米のほか欧州でも数年前よりアクションカムの普及が進んでおり、日本でもレジャーシーンなどで人気が高く、堅調な拡大が期待できる。
現金自動預け払い機(ATM)/現金自動支払い機(CD)
  2013年 2019年予測 2013年比
世界市場 19万4,300台 21万6,600台 111.5%
 中国市場 5万3,000台 6万7,400台 127.2%
 現金を自動入金、自動支払いできるATMと現金引き出し機能のみのCDを対象とする。
 ATMは、特に日本で早く普及し、日系メーカーが優れた技術を持っている。近年では預け入れされた紙幣をそのまま支払いに使用できる「紙幣還流型ATM」が現金警送コストの低減や資金効率の向上などを理由に世界で注目されており、日本を中心とした先進国での普及が進んでいる。
 2013年は前年比2.4%増の19万4,300台となった。北米や欧州、日本など先進国では普及しきっているが、中国では経済成長と共に個人所得が増加し、商品取引が活発化したことで大量の紙幣が出回っているほか、送金やローン支払いなど現金預け入れの需要が高まったことで前年比6.0%増の5万3,000台となり、世界市場の3割近くを占めた。今後は中国や新興国がけん引し、2019年の世界市場は2013年比11.5%増の21万6,600台が予測される。
世界のデバイス市場
  2013年 2019年予測 2013年比
光学デバイス 2兆3,011億円 3兆409億円 132.1%
半導体デバイス 1兆1,189億円 1兆2,747億円 113.9%
光学関連材料 1,544億円 1,819億円 117.8%
光学関連装置 474億円 533億円 112.4%
合計 3兆6,219億円 4兆5,509億円 125.6%
各市場の数字を四捨五入して億円単位としているため、必ずしも合計とは一致しない
 2013年の光学デバイス、半導体デバイス、光学関連材料、光学関連装置の合計は前年比27.1%増の3兆6,219億円となった。
 光学デバイスでは小型カメラモジュールやレンズユニット、IRカットフィルターなど、スマートフォンでの採用が中心の製品が多く、2013年は2兆円を超える市場となった。小型カメラモジュールはメインカメラに高画素、高機能のAF(オートフォーカス)タイプが採用されてきたが、自撮り機能の強化からサブカメラにもAFタイプの搭載が増加している。また、近年はOIS(光学式手ブレ補正)機能付きモジュールが積極的に採用され、今後ハイエンドスマートフォンにおける標準的な機能になっていくとみられる。光学デバイスは今後もスマートフォン市場の拡大に連動して堅調に拡大していくとみられる。
 半導体デバイスではエリアイメージセンサーがけん引し、今後も市場は拡大していくとみられるが、デジタルスチルカメラ(DSC)やプリンターなどの最終製品の縮小と連動して画像処理LSIやリニアイメージセンサーの縮小が続くことから伸びは鈍化すると考えられる。車載向けのほか、監視向けなどの業務用途では全ての品目が堅調に拡大していくとみられる。
 光学関連材料ではレンズ用樹脂材料とガラスレンズ用プリフォームの市場構成比が高い。ガラスレンズ用プリフォームは、2013年に交換レンズやデジタルカメラ市場の縮小に連動して減少したが、今後は微増するとみられる。光学用接着剤は今後の注目用途としては車載や監視向けなどが期待される。
 光学関連装置は微増となった。近年アジア圏を中心に、現地ローカルメーカーの低価格製品の投入が進んでいる。
注目市場
エリアイメージセンサー【半導体デバイス】
2013年2019年予測2013年比
34億8,240万個55億41万個157.9%
 CCD及びCMOSセンサーを対象とする。
 2013年は数量ベースで前年比24.0%増の34億8,240万個となった。市場をけん引したのはスマートフォン向けである。また、携帯電話向けでスマートフォン比率の拡大、高機能カメラへの需要の高まりや自撮り機能の強化などを受けて高画素化しているため金額ベースでも大きく拡大した。一方、DSCや一眼レフなどのデジタルカメラ向けは縮小が続いている。
 今後はジェスチャー認識や3D空間認識のほか、監視カメラや車載カメラで赤外線領域を受光しセンシングする需要が高まっているため、堅調な拡大が期待される。2019年は監視向けで2013年比60.9%増の1億6,280万個、車載向けでは同4.0倍の9,471万個になると予測される。
内容の詳細につきましては『2014 イメージング&センシング関連市場総調査』をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)

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