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『2015年版 機能性塗料市場・グローバル展開と将来展望』まとまる(2015/7/23発表 第15067号)

機能付与/環境対応など付加価値提案が進む塗料市場を用途別、機能別に調査

2018年市場予測(2014年比)
機能性塗料国内市場 3,105億円(8.4%増)2020年のスポーツイベントに向けて関連施設への採用による拡大も期待

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、機能を付与し被塗物に高い付加価値をもたらす機能性塗料の市場を調査した。その結果を報告書「2015年版 機能性塗料市場・グローバル展開と将来展望」にまとめた。
 用途別に6分野18品目の塗料、機能別に5分野23品目の機能性塗料、さらに塗料用樹脂6品目の市場規模や用途展開状況、塗膜構成材料、海外動向、環境対応への取り組みなどの観点から分析を行い、今後の方向性を予測した。

調査結果の概要
 被塗物の保護や美装を目的に塗布する塗料は、世界的な環境負荷軽減へのニーズの高まりから、VOC(揮発性有機化合物)レス、エマルジョン塗料といった水系塗料など、より環境負荷の小さい塗料の需要が拡大している。また、さまざまな機能を付与することで被塗物に高い付加価値をもたらす機能性塗料を中心に塗料市場は展開されている。
塗料世界市場
2014年2018年予測2014年比
10兆9,641億円13兆2,092億円120.5%
建築用塗料、構造物用塗料、工業用塗料、自動車用塗料、船舶・航空宇宙用塗料の5分野16品目を対象とする。
塗料世界市場:構成比グラフ
 2014年の塗料世界市場は10兆9,641億円となった。中心となる建築用は市場の50%弱を占め、多くがアクリルをベースとした安価な汎用塗料である。これに次ぐ工業用は、建築資材、電子機器、機械向け製品の塗装に用いられ、特に粉体塗料が多い。自動車用は自動車生産台数の増加に連動して拡大し、構造物用はインフラ整備が進む中国を中心とした新興国の需要により拡大している。
 2018年には2014年比20.5%増の13兆2,092億円が予測される。分野別の構成比に大きな変動はないが、品目別には建築需要の拡大から外装用塗料や屋根用塗料(共に建築用)、自動車生産台数の増加により中上塗り用塗料や下塗り用塗料、化成処理剤(共に自動車用)の伸びが比較的高い。
塗料国内市場
2014年2018年予測2014年比
6,716億円6,724億円100.1%
世界市場を調査した5分野16品目に加え、道路用塗料2品目も対象とする。
塗料国内市場:構成比グラフ
 世界市場では需要拡大が期待される建築用や自動車用も、国内では建築需要が頭打ちであり、自動車生産台数がほぼ横ばいであることから、伸びは限定的となる。一方で、歩行者の安全確保や景観性、遮熱性から採用が拡大するカラー舗装用塗料(道路用)をはじめ、航空機用塗料(船舶・航空宇宙用)や鋼管・パイプ用塗料(構造物用) の伸びが高い。
機能性塗料国内市場(塗料国内市場の内数)
2014年2018年予測2014年比
2,865億円3,105億円108.4%
環境対応塗料、熱的機能塗料、光的機能塗料、電気的機能塗料、物理・化学的機能塗料の5分野20品目を対象とする。
グラフの構成比は四捨五入しているため、合計が100%にならないことがある。
機能性塗料国内市場(塗料国内市場の内数):構成比グラフ
 今回調査した塗料市場の内、機能性塗料は4割以上を占める。重防食塗料や高耐候性塗料など標準的に採用される製品も多いことから、物理・化学的機能の比率が高い。このほか、粉体塗料(環境対応)、遮熱塗料(熱的機能)なども汎用塗料からの代替が進んでおり市場規模が大きい。
 機能性塗料の中で高い伸びが期待されるのは、防汚機能を付与する製品として認知度が向上している親水性コーティング剤、VOCレスや消臭機能、抗菌・抗ウイルス性のある天然素材系塗料(共に環境対応)、耐火被覆材からの代替が進む耐火塗料(熱的機能)などである。
 なお、2020年のスポーツイベントに向けて関連施設などで、より付加価値の高い機能性塗料の需要増が期待される。
内容の詳細につきましては『2015年版 機能性塗料市場・グローバル展開と将来展望』をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)

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