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『2022年 エレクトロニクス先端材料の現状と将来展望』まとまる(2022/3/28発表 第22030号)

半導体や実装などのエレクトロニクス先端材料の世界市場を調査

2025年市場予測(2020年比)
エレクトロニクス先端材料(47品目)6兆1,108億円(49.2%増)
5G通信への対応、IoTの普及、自動運転技術の進展に伴い市場拡大
放熱ギャップフィラー 565億円(2.3倍)
車載用LiB向けの好調により需要増加
ミリ波レーダー用レドーム材料 32億円(2.9倍)
自動運転の実現に向け市場拡大

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋 TEL:03-3241-3490 社長:田中 一志)は、5G通信やIoT、ADAS・自動運転システムを中心に需要が高まっているエレクトロニクス先端材料の市場を調査した。その結果を「2022年 エレクトロニクス先端材料の現状と将来展望」にまとめた。
 この調査では、半導体分野11品目、実装分野16品目、ディスプレイ分野14品目、センサー分野6品目の4分野47品目の市場を調査・分析し、将来を展望した。

調査結果の概要
エレクトロニクス先端材料(47品目)の世界市場
 2021年見込2020年比2025年予測2020年比
半導体分野6,847億円114.0%8,972億円149.3%
実装分野2兆9,703億円123.3%3兆8,249億円158.8%
ディスプレイ分野1兆153億円108.2%1兆1,376億円121.2%
センサー分野1,885億円126.3%2,510億円168.2%
合計4兆8,588億円118.6%6兆1,108億円149.2%
市場データは四捨五入している
 2021年はスマートフォンやノートPC、HV・EVなどの市場が好調だったほか、各製品の高機能化ニーズが高まっていることなどから、大幅に需要は増加するとみられる。今後は、5G通信への対応やIoTの普及、自動運転技術の進展などから、センサーや半導体での需要増加により高付加価値材料が伸びるため、半導体や実装、センサー分野は好調が予想される。ディスプレイ分野は、テレビの大型化による需要の底上げが期待できるほか、4K8K-テレビやOLED-テレビなどの普及により、高機能化を実現する材料が伸びるとみられる。
分野別市場動向
 半導体分野は、ノートPCやサーバー、データセンター向けの好調により拡大している。半導体の高機能化を背景に先端材料の使用量の増加や高価格品の需要増加が期待され、今後も市場は拡大が予想される。
 実装分野は、5G通信やHV・EVの普及を背景に需要が増加しており、特に5G通信向けの低誘電材料関連で大きく伸びるとみられる。
 ディスプレイ分野は、画面サイズの大型化に伴う需要増加のほか、OLED関連部材が好調で市場をけん引して行くと予想される。
 センサー分野は、自動運転の進展に伴い搭載数が増加する車載カメラやミリ波レーダー、LIDARなどに関連した材料の伸びが予想される。自動車向け以外では、基地局におけるアンテナでの需要増加も期待される。
注目市場
低誘電対応銅張積層板
2021年見込2020年比2025年予測2020年比
1,064億円105.8%3,771億円3.7倍
 銅張積層板(CCL:Copper Clad Laminate)は、ガラス繊維を布状にしたガラスクロスにエポキシ樹脂などを浸透させ両側に銅箔を貼り付けたもので、ここでは低誘電対応の多層基板向けを対象とする。
 高速・大容量のデータを通信・処理するために基地局やサーバー、データセンター内通信機器において、信号の伝送損失を低減するために採用されるようになり、高速通信のインフラを構築するキー材料として需要が増加している。
 今後は、IoTやM2Mの進展を背景に5G通信の導入やクラウドサービスの利用が進むことで市場は大幅な拡大が予想される。
放熱ギャップフィラー
2021年見込2020年比2025年予測2020年比
306億円122.4%565億円2.3倍
 放熱ギャップフィラーは低硬度で柔軟性を有する液状放熱材料で、発熱部とヒートシンクの隙間を埋める機能を有する。
 塗布工程で自動実装対応が可能なほか、段差追従性やポンプアウトが起こりにくいなど信頼性が高いことが評価され、放熱シートなど他のTIM(Thermal Interface Material)からのシフトが進んでいる。自動車向けの採用が大半を占めており、HV・EVの需要増加により車載用LiB向けを中心に需要が増えている。
 2021年は車載用LiB向けの需要が好調で、市場は拡大するとみられる。今後は自動車生産台数の回復を背景に車載用LiB向けを中心に市場拡大が予想される。
ミリ波レーダー用レドーム材料
2021年見込2020年比2025年予測2020年比
15億円136.4%32億円2.9倍
 車載用ミリ波レーダーのレドームに使用される樹脂を対象とする。
 ミリ波レーダーは対象物との距離を測定するレーダーセンサーで、自動運転を実現する上で重要な役割を担っている。2021年は新車の約5割にミリ波レーダーが搭載されており、自動運転レベルに応じて1台当たり1個から5個が搭載されている。今後は搭載率の上昇に加え、1台当たりの平均搭載個数が増加していくことで、市場は大幅な拡大が予想される。
RFIDインレット
2021年見込2020年比2025年予測2020年比
1,750億円127.7%2,270億円165.7%
 RFID(Radio Frequency Identification)は、電磁波や電波などを用いた近距離無線通信による自動認識技術である。ここでは、RFIDタグやRFIDラベルに内蔵されるRFIDインレットを対象とする。
 大手アパレル事業者を中心に採用が進んでおり、今後は中小規模事業者でも採用が増えるとみられる。また、スーパーマーケットをはじめとした小売医薬品や化粧品の流通管理、製造現場における資材・備品管理などでも採用が進むとみられる。
内容の詳細につきましては『2022年 エレクトロニクス先端材料の現状と将来展望』をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3241-3473(窓口:富士経済グループ本社 広報部)

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