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『カード関連ビジネスの現状と将来展望 2011』まとまる(2011/10/24発表 第11100号)

モバイルFeliCa/NFC、ICカードなどカード関連ビジネス市場を調査

2015年予測
プラスチックギフトカード:4,000万枚(10年比266.7%) 店舗需要拡大の兆し
モバイルクーポン累計会員数:3,300万人(10年比253.8%) 高利便性大から利用者/事業者とも増加
UIMカード:2,600万枚(10年比142.1%) 12年にNFC対応リプレイス始まる
スマートポスター:7,700システム(10年比151.0%) コスト有利からNFCの普及と共に市場拡大

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 田中 一志03-3664-5839)は、ICカードを中心としたカードアプリケーション、国内NFC市場が立ち上がり注目されるモバイルアプリケーション、カードサービス/ソリューション、カード/カード関連機器、カード材料市場の最新動向およびNFC関連動向と今後の展望について調査した。調査では、カードアプリケーション(21品目)、モバイルアプリケーション(7品目)、カードサービス/ソリューション(10品目)、カード/カード関連機器(24品目)、カード材料(6品目)の68品目を対象とした。
 この調査結果を報告書「カード関連ビジネスの現状と将来展望 2011」にまとめた。

調査結果の概要
 ICカードはここ10年で急速に普及し広く生活に浸透した。特定カードアプリケーションを除き、多くのアプリケーションは普及が一巡しており、カードの総発行枚数は減少する見通しである。今後既存アプリケーションに匹敵する大口需要が見込まれる新規アプリケーションは国民IDカードのみである。非接触ICカードアプリケーションの一部で展開されるFeliCaを活用したモバイルアプリケーションは、利便性が高く堅調に会員数を伸ばしている。  カード関連ビジネスは、既存アプリケーションのサービス/ソリューションなどの付加価値を強化したビジネスとNFC(Near Field Communication:10数センチの近距離無線通信規格)を中心とするモバイル展開による新たなビジネスへの展開、さらに新興国など海外進出への関心が高まっている。  特にこれまで期待が高かったNFCを活用したビジネスがついに立ち上がりを迎えようとしている。今後、携帯電話端末とUIMカード(SIMカード)を活用し、FeliCaと共存しつつNFC対応が進められることで、NFCの普及がより実現に近づく見通しである。またNFCの普及によって「Google Wallet」や「Apple×iPhone」による新しいビジネスの創造も期待され、飽和に近づいたカード関連市場への新たな追い風となることが予測される。
分野別のカードアプリケーションのカード発行数(単位:万枚)
 2010年2011年見込2015年予測15年/10年比
流通・サービス16,75817,64018,460110.2%
ID(政府系ほか)4,5624,8704,660102.1%
金融14,42814,04212,70288.0%
通信・放送7,7305,8105,22067.5%
交通10,1908,4454,67045.8%
 調査した21アプリケーションのカード発行枚数は、10年では5億1,868万枚。15年の予測では4億4,442万枚(10年比85.7%)と減少する。15年に向けて、流通/サービス分野(10年の市場構成の約30%)は、拡大著しいプラスチックギフトカードが10年比166.7%増と予測する。交通分野の予測は鉄道/バス乗車券カードは磁気プリペイドから更新可能なICカード化して10年比45.8%と大幅に減少する。また金融分野も堅調な更新需要もあるが、微減が続くと予測する。通信・放送分野は10年の地デジ特需でB-CASカード需要が大きく伸びたが反動で11年は前年比75.2%に減少する見込みながら、12年以降はNFC対応UIMカードのリプレイス需要により拡大に向かうと予測する。
モバイルアプリケーション市場
 調査した7アプリケーションの累計会員数は、10年の5,028万人から11年5,951万人(10年比18.4%増)そして15年予測では、9,681万人(10年比192.5%)に増加する。
主要モバイルアプリケーションの累計会員数(単位:万人)
 2010年2011年見込2015年予測15年/10年比
モバイルアプリケーション
(7品目)合計
5,0285,9519,681192.5%
 電子マネー(プリペイド型)1,4001,6402,150153.6%
 電子マネー(ポストペイ型)1,3201,5102,240169.7%
 鉄道/バス乗車券250292395158.0%
 クーポン1,3001,6003,300253.8%
会員数は12月末時点の実数とし、各アプリケーションの累計会員数とした。
 非接触IC対応携帯電話/スマートフォンを活用したモバイルアプリケーションの需要は、FeliCa搭載端末(通称「おサイフケータイ」)の普及に伴い堅調に拡大している。現金やカード/クーポン/チケット/鍵などの非接触ICカードに代わり、携帯電話/スマートフォンが活用できる利便性の高さやカードにはないオリジナルサービスなどによって利用者が増加している。11年以降は更にNFC搭載端末の登場と対応サービスの増加が、利用者拡大の後押しをすると予測する。フィーチャーフォンやスマートフォンをリーダにかざして商品購入やサービスを受けられるモバイルクーポンの累計会員数は10年で1,300万人、15年には3,300万人(10年比253.8%)に増加すると予測する。マクドナルドでは、「かざすクーポン」を08年8月から開始して10年にはスマートフォンに対応し11年6月で携帯電話アプリ会員は1,000万人を超えている。
 モバイルクーポンは、外出先で必要に応じて取得でき、きわめて利便性に富むことから、利用者もサービス提供事業者も拡大していくことが予測される。
NFC市場の現状とロードマップ
NFCリーダ・ライタ市場
 2010年2011年見込2015年予測15年/10年比
数量(単年)290万個320万個600万個206.9%
金額34億円36億円55億円161.8%
 NFC市場はNFC対応携帯電話端末が登場すると見られる12年以降普及し始め、13〜14年に本格的に拡大すると予測する。
 NFCは非接触ICカードの通信規格(ISO/IEC14443TypeA/TypeB、FeliCa)やRFIDタグ通信規格(ISO/IEC15693)と互換性があり、次世代近距離無線通信規格として期待できる。非接触ICカードの代替として幅広く利用できる他、リーダ・ライタや機器間通信、ペアリング/ハンドオーバーなどの機能/特長から、様々なデジタル機器へ組み込み非接触通信ICとして広範な市場拡大が期待される。携帯電話端末以外にもヘッドフォンやスピーカー、車載機器などのデジタル機器への搭載も進むと期待される。
 既に携帯電話端末においては実際に海外の一部製品においてNFCチップ搭載モデルが投入されており、高機能化/機能集約で、デジタル機器の中心的存在である携帯電話端末と連携強化が図れるため、現在あらゆるデジタル製品においてその可能性が模索されている。
内容の詳細につきましては『カード関連ビジネスの現状と将来展望 2011』をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)

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