プレスリリースプレスリリースPress Releases

  • HOME
  • プレスリリース
  • 『2012 ネットワークセキュリティビジネス調査総覧 上巻』まとまる(2012/9/10発表 第12084号)

『2012 ネットワークセキュリティビジネス調査総覧 上巻』まとまる(2012/9/10発表 第12084号)

クラウド、スマホなどモバイル、危機管理の各分野で需要が高まるネットワークセキュリティ国内市場を調査

2016年度予測
ネットワークセキュリティ市場:5,801億円(11年度比47.9%増)
注目市場:モバイルウイルス対策ツール 335億円(同7.6倍)
うち、個人向け220億円(同5.6倍) 法人向け115億円(同23倍)

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町2−5 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、ITネットワークにおけるセキュリティ対策サービス及びセキュリティ対策製品(機器/ツール)の国内市場を調査した。その結果を報告書「2012 ネットワークセキュリティビジネス調査総覧〈上巻:市場編〉」にまとめた。
 この調査では、内部脅威対策、外部脅威対策、アプリケーションセキュリティ、情報漏洩対策、モバイルセキュリティ、メールセキュリティ、ネットワークセキュリティに関連するサービス(19品目)及び製品(30品目)について、各市場の現状を分析し今後を予測した。また、クラウドコンピューティング、モバイル、危機管理など、ネットワークセキュリティビジネスに大きな影響を与えている近年の動向についてもまとめた。
 なお、本調査の報告書は、この「上巻:市場編」と、ネットワークセキュリティビジネスに関わるベンダやソリューションプロバイダの事業戦略を詳述した「下巻:企業編」の2分冊とした。

注目市場
1. モバイルウイルス対策ツール【ネットワークセキュリティ製品:モバイルセキュリティ】
摘要2011年度2016年度予測16/11年度
個人向け39億円220億円564.1%
法人向け5億円115億円2,300.0%
合計44億円335億円761.4%
 モバイルウイルス対策ツールは、スマートデバイス(スマートフォン、タブレット端末)においてコンピュータウイルスの感染の有無を検出し、感染時に除去を行うツールである。スマートデバイスの急速な普及に伴って、不正アプリケーションやスパムメールなどの脅威への対策需要も高まっている。2011年度の市場は44億円、このうち個人向けが39億円、法人向けが5億円で(いずれも前年度は僅少)、市場が本格的に立ち上がった。
 2012年度の市場は前年度比31.8%増の58億円、このうち個人向けが同15.4%増の45億円、法人向けが同2.6倍の13億円と見込まれる。個人向けでは、ベンダのほか通信キャリアがモバイルウイルス対策ツールを有償または無償サービスで提供している。一方、法人向けでは、試験導入や小規模導入から本格導入へ移行していく2012年度以降に市場の拡大が加速する見通しである。
 スマートデバイスのユーザー増加と合せてセキュリティリスクも高まっていくことから、基本的なセキュリティツールとして個人向け、法人向け共に導入が進み、2016年度の市場は2011年度比7.6倍の335億円、このうち個人向けが同5.6倍の220億円、法人向けが同23.0倍の115億円と予測される。
2. MDM(モバイルセキュリティ管理)サービス【ネットワークセキュリティサービス:モバイルセキュリティ】
摘要2011年度2016年度予測16/11年度
数量66万台428万台648.5%
金額21億円142億円676.2%
 MDM(Mobile Device Management)サービスは、スマートデバイスをはじめとしたモバイル端末へセキュリティポリシーの一括適用を行う機能や、端末紛失時にリモートロックやデータ削除、端末の初期化を行う機能などを提供するサービスである。企業において外勤者の業務端末を中心にスマートデバイスが導入され始めている中、運用管理の負荷軽減や情報漏えい対策を目的に需要が高まっている。2011年度の市場は、数量が前年度比3.5倍の66万台、金額も同3.5倍の21億円と急拡大した。2012年度は、前年度比2.0倍の132万台、同2.1倍の44億円と見込まれる。
 市場拡大に伴い参入企業が急増しており、競争が激化している。差別化や価格競争の回避を図るために、参入各社は認証サービスなど他のネットワークセキュリティサービスとの連携やアプリケーション開発基盤の提供などに取り組んでいる。ユーザーは大企業が中心となっているが、今後スマートデバイスの導入は中堅・中小企業にも広がり、セキュリティポリシーを策定しMDMサービスの利用が進むと考えられる。2016年度の市場は、2011年度比6.5倍の428万台、同6.8倍の142億円が予測される。
3. Webアプリケーションファイアウォール【ネットワークセキュリティ製品:アプリケーションセキュリティ】
摘要2011年度2016年度予測16/11年度
数量1,050セット2,700セット257.1%
金額19億円45億円236.8%
 Webアプリケーションファイアウォールは、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティングなどWebアプリケーションの脆弱性を突いた攻撃に対するセキュリティツールである。2000年代後半よりWebアプリケーションへの攻撃が増加し、情報漏洩事件へ発展したことを契機に市場が立ち上がった。大企業を中心に導入が広がり、2011年度は数量が前年度比43.8%増の1,050セット、金額が同35.7%増の19億円となった。2012年度は、前年度比21.9%増の1,280セット、同26.3%増の24億円と見込まれる。
 Webアプリケーションのセキュリティ対策は進んでいないのが現状であり、今後も市場の拡大が予測されるものの、Webアプリケーションファイアウォール自体の認知がまだ低くニッチな市場となっている。参入各社による認知度向上への取り組みや導入コスト、運用管理負荷の低減が進むことが期待される。2016年度の市場は、2011年度比2.6倍の2,700セット、同2.4倍の45億円が予測される。
内容の詳細につきましてはこちらのページ(上巻下巻)をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)

ページトップ