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『2013 LED関連市場総調査(上下巻)』まとまる(2013/4/18発表 第13031号)
LED関連の世界市場を調査
- ■LEDパッケージの世界市場
- 2020年に2012年比46%増の3,092億個、同1.6%増の1兆3,682億円
バックライト/照明向けを中心に数量は拡大するものの、価格下落が進み金額は伸び悩み
マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、テレビのバックライトや次世代照明、信号機、電子看板など、様々なアプリケーションの光源で活用されているLED(発光ダイオード)の関連市場を調査した。その結果を報告書「2013 LED関連市場総調査(上下巻)」にまとめた。
上巻ではアプリケーション12品目、LED関連モジュール3品目、LED照明機器5品目、発光デバイス6品目の世界市場と15企業の事例を調査・分析し、下巻では化合物半導体ウェハ関連材料11品目、LEDチップ4品目、LED用パッケージ材料9品目、LED照明用部品/材料4品目、有機EL材料3品目、計5カテゴリ31品目の部品材料と製造装置14品目の世界市場を調査・分析した。
※以下、2012年実績は、2012年11〜12月の調査結果に基づいているため、暫定値である。
- ■ 調査結果の概要
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1. LEDパッケージの世界市場
2012年 前年比 2020年予測 12年比 2,117億個 111.6% 3,092億個 146.1% 1兆3,466億円 99.1% 1兆3,682億円 101.6%
2020年の市場は、2012年比46.1%増の3,092億個、同1.6%増の1兆3,682億円と予測される。数量ベースではバックライトや照明向けを中心に拡大する白色LEDパッケージが今後市場をけん引する。現状最も市場規模が大きいのは有色LEDパッケージである。有色LEDパッケージは携帯電話のキーライトやテレビなど一部のアプリケーションでは需要に飽和感が漂うが、植物工場で使用する人工光や漁業で使用する集魚灯など、新規アプリケーションも複数創出されている。但し、市場の伸びが安定成長期に入ってきていることから、市場におけるウェイトは白色LEDパッケージの拡大に伴いダウンしていく。一方、金額ベースではパッケージの価格下落が進む。 -
1) バックライト用LEDパッケージ
2012年の市場は数量ベースでテレビ用LCD(Liquid Crystal Display)向けが前年比マイナスとなったが、IT用LCD向けと中小型LCD向けは同プラスとなった。
テレビ用LCD向けは、テレビ用LCD需要は前年比微増となったが、LCDのバックライト配置方法でエッジライト型と比較してLEDパッケージの搭載個数が少なくてすむ直下型が増えたこと、発光効率が高い2チップパッケージの採用が増えたことによってマイナスとなった。IT用LCD向けは、IT用LCD需要がタブレット用の大幅増で増加、高解像度化に伴う搭載個数の増加、モニタのLEDバックライト比率の上昇によりプラスとなった。中小型LCD向けは、ハイエンドスマートフォン向けでOLEDが増加するなどに加え、デジタルスチルカメラ、PND、デジタルフォトフレームなどが前年を下回る出荷となったが、ディスプレイの大型化が進んだ結果、平均搭載個数が増加しプラスとなった。 -
2) LED照明器具用LEDパッケージ
日本ではLED照明器具市場は、店舗照明や住宅照明を中心に急速に拡大している。また、放熱やコストの観点から1Wクラス以上のハイワット品単灯から、0.2〜0.3Wクラスのローワット品多灯にシフトしつつあること、シーリングライトやベースライトなど灯数の多い照明機器が急速に伸びていることから、LEDパッケージ需要も急拡大している。しかし、今後は普及率上昇とリプレイススパンの長期化によるLED照明器具導入ニーズの低下、また、LEDパッケージの高効率化の進展に伴う灯数減少により、LEDパッケージ需要の伸びも鈍化していくとみられる。
海外では、施設照明や屋外照明でLED化が進んでいる。しかし、日本ほどの普及率ではない。また、消費者需要も低価格な既存光源に押され喚起できていない。今後は白熱電球の段階的廃止が各国・地域で行われ、また、低価格化も進むとみられることから、LED照明器具市場は拡大し、LEDパッケージ需要も高まると予想される。LED照明器具の本格普及は2016年以降であると考えられる。
内容の詳細につきましてはこちらのページ(上巻、下巻)をご覧ください。
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