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『2013 ホームICTサービス市場の現状と将来展望』まとまる(2013/5/28発表 第13041号)
オンラインゲームからヘルスケア、電子チラシ、ネットスーパーなどホームICTサービス市場の調査を実施
- ■2017年度予測
- ■全体市場:12年度比144.0%、2兆4,208億円 エンターテインメント分野を中心に成長が続く
■エンターテインメント分野:同133.3%、1兆6,913億円 映像配信、オンラインゲームが牽引
■エネルギー分野:同3.6倍、789億円 各種補助金を背景に拡大
■生活支援分野:同189.8%、3,152億円 女性の社会進出、単身世帯の増加、高齢化の進展を背景に
マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、13年1月〜4月にかけて、デジタル家電メーカーと通信キャリアなどが注目する新たなホームICTサービスの国内市場を調査した。その結果を報告書「2013 ホームICTサービス市場の現状と将来展望」にまとめた。
この調査は、ホームICTサービス市場、デジタル家電と、ネットワーク機器市場および関連技術・規格について調査し、この進展著しい市場のマーケティングデータを提供する。
11年7月、44都道府県(岩手県、宮城県、福島県を除く)で地上デジタル放送に移行し、デジタルTV、BD/DVDレコーダーといったデジタル家電の需要が減少に転じ、FTTH、CATVインターネットなど家庭向けネットワークサービスは普及率が高まり、LTEやWiMAXなどの移動体通信サービスも高速化するなど市場環境が大きく変化している。
ホームICTビジネスを展開する事業者は、需要拡大が有望なエネルギー分野の新たな製品への注力、世界展開や付加価値化による買い替え需要の喚起などに注力すると共に、既存のハードウェアやネットワークサービスを生かし、家庭用ICT機器にネットワーク(Web)上からアプリケーションサービスやサポートサービスを提供して、消費者の利便性を高めてホームICTビジネスの拡大に寄与する新たなサービスへの取り組みを推進しつつある。
この様なICTの進化に応じた市場の再構築に多方面から参入する企業が増えて新たな需要が期待される。
- ■調査結果の概要
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■ホームICTサービス分野別市場推移
12年度 前年度比 17年度予測 12年度比 生活支援 1,661億円 120.7% 3,152億円 189.8% 見守り 1,084億円 112.5% 1,540億円 142.1% エネルギー 220億円 150.6% 789億円 3.6倍 サポート 462億円 120.6% 741億円 160.4% セキュリティ 694億円 109.3% 1,074億円 154.8% エンターテインメント 1兆2,686億円 107.9% 1兆6,913億円 133.3% 合計 1兆6,806億円 110.1% 2兆4,208億円 144.0%
最大市場のエンターテインメント分野は、映像配信、音楽配信、オンラインゲーム、電子書籍サービス、ネットレンタルサービスである。映像配信は今後スマートデバイス向けサービスの拡充に伴い、VODサービスの拡大が見込まれる。オンラインゲームはスマートデバイス向けソーシャルゲームが市場拡大に貢献している。生活支援分野は現在、市場規模は1,661億円(12年度)とエンターテインメントサービスに比べれば小さいが、その分野のサービスはヘルスケアサービス、フードデリバリーサービス、ネットスーパーサービス、レシピ情報提供サービス、電子チラシサービスといった将来有望な市場が多い。 - ■主な参入企業の顔ぶれ
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NTTグループ、KDDIグループ、ソフトバンクグループなどの通信キャリア/ISPは、ユーザーを囲い込むために幅広くICTサービスに取り組んでいる。NTTグループのNTT東日本/NTT西日本が電力見える化サービス市場に参入、家電のリモートコントロールサービスの提供も検討する。NTTドコモはオムロンヘルスケアと提携し、スマートフォンと健康機器を連携させる。NTTぷららは「ひかりTV」の多チャンネルサービスを主軸に提供する。
KDDIは児童・高齢者見守りサービス「安心ナビ」を提供している。またジュピターテレコムは、マンション一括受電サービス市場に参入するなど、エネルギーと放送・通信サービスをセットで提供する。
ソフトバンクグループでは、屋根借り太陽光発電サービス市場に参入し、エネルギーと通信サービスをセットで提供する。ソフトバンクモバイルは「みまもりカメラ」でホームモニタリングサービス市場に参入し、このサービスと通信サービスをセットで提供する。
家電メーカーでは、自社製品にICT機能を実装し、機器連携やエネルギー管理、リモートコントロールなどの付加機能を提供している。自社製品間のリンク機能を設定してユーザーを囲い込み、さらにスマートフォンも取り込んだ「スマート家電」化の取り組みも活発化している。またTVのネットワーク接続機能を用いてサービスプラットフォームを構築し、多様なコンテンツプロバイダーと連携してサービスの充実を図っている。TVの製品単価下落による収益性の低迷が続く中、このような機能拡充により製品訴求力/製品付加価値の向上が見込まれるほか、サービス提供による収益の確保が期待される。
ソニー、パナソニック、東芝など大手メーカーが独自のネットワークを構築してスマート家電サービスを創出しようとしている。その他、電力会社、ハウスメーカー、住設機器メーカーさらに自動車メーカーなど参入企業は多彩を極める。
内容の詳細につきましては『2013 ホームICTサービス市場の現状と将来展望』をご覧ください。
- ■報道関係のお問い合わせは
- 富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)