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『2013 ディスプレイ関連市場の現状と将来展望 Vol. 1、2、3』まとまる(2013/12/12発表 第13088号)

OLEDやタッチパネル、その主要応用製品などディスプレイ関連の世界市場を調査

2019年世界市場予測(12年比)
OLED 2兆6,843億円(4.4倍):TVパネル需要の増加と大型化に期待
LCD 11兆589億円(26.9%増):タブレット向けの拡大がけん引 13年、14年以降も堅調な推移
投影型静電容量式タッチパネル 2兆9,043億円(2.2倍):車載需要が本格的に増加
フレキシブル基材(ガラス/フィルム) 24億円(14年比16倍):フレキシブルAMOLEDの成長に期待
  • スマートフォンやタブレットの高機能化とアプリ/関連サービス拡充で、ノートPC、携帯ゲーム機、デジタルスチルカメラなどの「専用機」市場が衰退。
  • スマートフォン向けディスプレイデバイスとして低温ポリシリコンTFTとAMOLEDの採用が拡大、今後も高水準の成長。
  • OLED-TV市場は大型AMOLEDの開発競争が激化する見通し。TVメーカー各社はハイエンド機種をOLED-TVとし、4K2K解像度の大型AMOLED開発を加速している。
  • 日本、韓国、台湾のディスプレイメーカーの事業統合が進む一方、中国のディスプレイメーカーは技術提携を行うなど積極的に事業拡大を推進。日本、韓国、台湾のメーカーは高精細、低消費電力など高付加価値LCDやAMOLEDなどで競争力を高める必要に迫られている。

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、13年6月から11月にかけて、世界市場を対象にディスプレイとタッチパネルからアプリケーション(応用製品)、さらに関連部品材料市場まで網羅する調査を実施した。
 その結果を報告書「2013 ディスプレイ関連市場の現状と将来展望 Vol. 1、2、3」にまとめた。この報告書は、Vol. 1ではディスプレイとデバイスそしてアプリケーション市場を、Vol. 2ではLCD/OLED関連部材、その他ディスプレイ関連部材、次世代デバイス関連部材市場を、Vol. 3ではタッチパネル関連市場を分析した。さらに各巻で注目業界動向をまとめた。

調査結果の概要
1. 主要ディスプレイの世界市場
 2013年見込12年比2019年予測12年比
LCD10兆3,973億円119.3%11兆 589億円126.9%
PDP1,915億円82.2%197億円8.5%
OLED1兆271億円168.7%2兆6,843億円4.4倍
電子ペーパー688億円121.1%1,359億円2.4倍
VFD(蛍光表示管)245億円93.2%140億円53.2%
合計11兆7,091億円121.4%13兆9,129億円144.3%
数字は四捨五入して億円単位にしているため必ずしも合計と一致しない。
 12年の市場は9兆6,425億円であった。スマートフォン、タブレット以外のアプリケーションは横ばいもしくは数量減となり、全体の伸びは緩やかとなった。ノートPC向けディスプレイ需要は、タイ洪水の影響による主要部品不足で低迷との観測もあったが、タブレット普及によるノートPC需要縮小の影響がより大と考えられる。13年以降もノートPC、PCモニター向け市場は縮小が続くと予測される。
LCD:13年の市場は前年比19.3%増の10兆3,973億円と見込まれる。13年はノートPC、PCモニター用ディスプレイなどのIT系ディスプレイの減少が加速しており、各社はタブレット用ディスプレイの生産に切り替えるなどの対応を進めて堅調に推移する。TV向けは50インチ以上の大型向けに移行し、中国で販売が比較的好調に推移しているが、13年第3四半期以降ブレーキがかかる可能性もある。
OLED(有機EL):13年の市場は前年比68.7%増の1兆271億円と見込まれる。Samsung Displayの生産能力増強、Samsung El.のスマートフォンへのAMOLED搭載とSamsungグループが市場拡大をけん引している。それ以外にも、Nokia、Motorola、中国メーカーなどもAMOLED採用が増加すると予測される。また13年は大型サイズのTV向け出荷も少量ながらスタートしており、今後の市場拡大が期待される。
PDP:13年の市場は前年比17.8%減の1,915億円と見込まれる。大型LCDの低価格化が進み、TV用途、サイネージモニター用途でのPDP優位性は低下した。13年も大幅な減少となる見込みである。
2. ディスプレイ関連部材(主要40製品)
 この調査では、関連部材を年平均成長率(12年〜19年/市場金額ベース)で順位付けた。40製品中年平均成長率1位の部材は、フレキシブルAMOLED市場の成長からフレキシブル基材と予測した。
 LCD関連分野では、TVの低コスト化を図る直下型バックライトの拡散板が最も高成長を期待されている。
 OLED関連分野では封止用シール剤が最上位となった。OLED-TVやフレキシブルディスプレイで全面封止が採用されて使用量が拡大すると期待される。
3. タッチパネルの世界市場(方式別)
 2013年見込12年比2019年予測12年比
投影型静電容量式2兆734億円156.1%2兆9,043億円2.2倍
抵抗膜式1,185億円108.8%851億円78.1%
その他964億円116.6%1,707億円2.1倍
合計2兆2,884億円150.6%3兆1,601億円2.1倍
数字は四捨五入して億円単位にしているため必ずしも合計とは一致しない。
 好調なスマートフォン、タブレットの出荷を背景にタッチパネル/関連部材の需要拡大が続いている。また、タッチパネルはWindows8の登場でノートPCやPCモニターへの搭載を加速しており、10インチ以上の大型の需要が高まっている。タッチパネルでは「薄型化」「軽量化」、加えて大型タッチパネルの「操作性向上」のニーズが高まっており、これらに応じる製品開発が活況を呈している。
 スマートフォン、タブレット用タッチパネルは、従来の「ガラスセンサー」から「イン/オンセル」「カバー一体型(OGS)」へのシフトが続く一方、ミドルレンジ以下は「フィルムセンサー」に注目が集まっている。また13年はITO代替材料としてメタルメッシュやAg(銀)ナノワイヤ技術が実用化され始めた。大型タッチパネルの操作性向上の技術として今後が期待される。
内容の詳細につきましてはこちらのページ(Vol. 1Vol. 2Vol. 3)をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)

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