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『2014年 ブロードバンド・モバイルサービス総調査』まとまる(2014/3/13発表 第14018号)

スマートデバイス向けのサービスやO2O関連市場に注目
国内のブロードバンド・モバイルサービス市場を調査

2017年度市場予測
コミュニケーションアプリ:「LINE」を中心に成長。2012年度比96.0%増の9,600万登録
アプリケーションストア:スマートデバイス普及により市場拡大。同4.3倍の7,870億円

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、2013年10月から2014年1月にかけて、スマートフォン、タブレットなどスマートデバイスの普及により変化している国内のブロードバンド・モバイルサービス市場を調査し、その結果を報告書「2014 ブロードバンド・モバイルサービス総調査」にまとめた。

 この調査では、コンシューマー向けサービス18品目と、関連プラットフォーム10品目を対象として、ブロードバンド・モバイルサービスビジネスを総合的に捉えた。

注目の市場
スマートデバイス向けコンテンツサービス市場
 2012年度2017年度予測2012年度比
スマートデバイス向けコンテンツサービス3,482億円1兆1,940億円3.4倍
 映像配信/放送サービス276億円1,030億円3.7倍
 オンラインゲーム2,750億円7,780億円2.8倍
映像配信/放送サービス、オンラインゲームはスマートデバイス向けコンテンツサービスの内数である。
 インターネットサービスと親和性が高いスマートデバイスの普及が進んでいることが、インターネットを利用したサービス全体の市場拡大の追い風となっている。スマートデバイスの普及によりサービスのマルチデバイス対応が進展しており、特定のデバイスでしか利用できないサービスは需要が低迷するとみられる。
 映像配信/放送サービスはマルチデバイス対応の進行と共に大きく成長が期待される。フィーチャーフォンに比べ液晶画面が大きくなったことや通信の高速化、バッテリーの性能向上により需要が高まっており、2017年度には1,000億円を突破すると予測される。
 2012年度はスマートデバイス向けコンテンツサービス市場の8割弱をオンラインゲームが占めた。暇つぶし需要の獲得や、基本無料のサービス展開により多数のユーザーを獲得し、追加課金によるマネタイズに成功したことが拡大につながったほか、モバイル端末がフィーチャーフォンから、操作性や表現力が高いスマートフォンへ移行していることなども影響し、オンラインゲームは2013年度に前年度比98.2%増が見込まれる。今後も堅調な拡大を続け、2017年度には2012年度比2.8倍が予測される。
コミュニケーションアプリ
2012年度2017年度予測2012年度比
4,900万登録9,600万登録195.9%
 コミュニケーションアプリはスマートデバイスにアプリをダウンロードし、端末が持つ電話帳の連絡先情報との連携により、コミュニケーション機能を提供するアプリを対象とした。アプリとしてはLINE「LINE」、カカオジャパン「カカオトーク」を対象とした。
 コミュニケーションアプリは利用に最適といえるスマートフォン市場の拡大を背景に、若年層に支持されユーザー数を順調に拡大している。2012年にLINEが有料スタンプの提供を開始して以来、金額ベースでも急速に拡大した。
 「LINE」を中心に今後も市場拡大が続くとみられるが、登録数の伸びについては、スマートフォンの普及率の高まりによりユーザー数の増加ペースが鈍化してきているため、成長も緩やかになると考えられる。一方金額ベースではユーザー数の多さやECサービスの開始による収益手段の多様化を要因として順調に拡大していくと予想される。
アプリケーションストア
2012年度2017年度予測2012年度比
1,850億円7,870億円4.3倍
 スマートフォン、タブレットといったスマートデバイス向けにアプリの提供を行うプラットフォームをアプリケーションストアとした。市場はアプリケーションストアを介して提供されるアプリの課金売上を対象とし、広告収益は対象外とした。課金の形態としては、有料アプリダウンロード時の課金売上、ダウンロードしたアプリの機能追加(アドオン)やコンテンツを有料で提供するアプリ内課金、月額課金(サブスクリプション)がある。
 スマートデバイスの普及、提供アプリの充実と共にユーザーが増加し、市場の拡大が進んでいる。中でもゲームコンテンツが好調であり、市場をけん引している。課金形態別としては、アプリ内課金が最も大きく、アプリ本体を無料にすることで集客し、収益に繋げている。ゲームコンテンツはこの課金形態が多く、ゲーム内で使用できるアイテムへの課金などで利用され、マネタイズに成功している。
 今後も市場はスマートデバイス向けアプリの需要拡大と共に成長していくとみられる。スマートデバイスは、Wi−FiやLTEの搭載など通信環境の充実によりリッチコンテンツを取り扱える環境が整っていくことが予想される。それに伴い各種コンテンツサービスの利用拡大が進んでいくほか、ビジネスツールやセキュリティ系など、新しいカテゴリーのアプリも多数提供され、2017年度には2012年度比4.3倍の7,870億円が予測される。
内容の詳細につきましては『2014年 ブロードバンド・モバイルサービス総調査』をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)

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