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『2014 エレクトロニクス実装ニューマテリアル便覧』まとまる(2014/9/26発表 第14067号)
日系メーカーの高付加価値戦略にアジアメーカーが台頭、世界の半導体実装関連市場を調査
- ■2025年市場予測
- ■ビルドアッププリント配線板【Any Layerタイプ】
- スマートフォンのハイエンド機種向けで拡大。2013年比87.9%増の4,426億円
- ■モールドアンダーフィル
- 低コスト化とプロセス削減で好調。同4.2倍の80億円
マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、2014年5月から7月にかけ、半導体パッケージ用のプリント配線板やプリント配線板関連部材、実装関連部材など、半導体実装関連の世界市場を調査した。
その結果を報告書「2014 エレクトロニクス実装ニューマテリアル便覧」にまとめた。
この報告書ではプリント配線板9品目、プリント配線板関連部材11品目、実装関連部材8品目、実装関連/プリント配線板製造装置11品目の市場を分析するとともに、半導体パッケージ市場や参入メーカーの動向を明らかにした。
- ■調査結果の概要
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分野 2013年 2025年予測 2013年比 プリント配線板 5兆1,445億円 6兆5,993億円 128.3% プリント配線板関連部材 2兆1,864億円 2兆6,285億円 120.2% 実装関連部材 9,524億円 6,355億円 66.7% 実装関連/プリント配線板製造装置 4,247億円 3,886億円 91.5%
今後はモバイル機器と車載、通信機器向けが実装関連市場をけん引し、長期的に拡大するとみられる。
2014年はプリント配線板及びプリント配線板関連部材の中国(台湾を除く)生産が多い。中国メーカーのシェアは低いものの、日系、台湾メーカーの多くが汎用製品を中国で生産していることが背景にある。
日本での生産は各分野においてハイエンド製品に限定されており、市場は年々縮小している。また、ハイエンド製品の生産は今後中国と東南アジアにシフトするとみられ、世界市場におけるウェイトはさらに縮小するとみられる。ただし、実装関連/プリント配線板製造装置では日系メーカーのシェアが高く、日本のみで生産していることから、ウェイトは40%以上を占めると見込まれる。
韓国メーカーは生産のほとんどを韓国で行っている。プリント配線板では中国に生産をシフトしているメーカーもみられるが、今後も自国での生産を増加させるとみられる。
その他アジアでは台湾やマレーシア、フィリピン、タイ、ベトナムでの生産が多い。台湾メーカーは生産の大部分を中国にシフトさせているものの、高付加価値製品の生産は台湾で行っている。日系メーカーはチャイナリスクを考慮し、マレーシア、フィリピン、ベトナム、タイでの生産を拡大させている。
欧米は実装関連/プリント配線板製造装置の生産ウェイトは比較的高いものの、それ以外の分野ではウェイトが非常に低い。 - ■注目の品目
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■ビルドアッププリント配線板【Any Layerタイプ】(プリント配線板)
2013年 2025年予測 2013年比 2,355億円 4,426億円 187.9%
2014年以降は中国スマートフォンメーカーでも採用が始まっていることから、成長が期待でき、今後スマートフォンのハイエンド機種向けメイン基板として拡大を続けていくとみられる。 -
■FC-CSP基板(プリント配線板)
2013年 2025年予測 2013年比 1,925億円 3,103億円 161.2%
2013年は主力アプリケーションであるスマートフォンとタブレット端末の需要増に連動して市場が急激に拡大し、前年比41.8%増の1,925億円となった。韓国メーカーが市場の半分以上を占めている。
スマートフォン向けは、現状で4層品が多いものの、ハイエンド機種では6層品、ローエンド機種では2層品が増加している。6層品は「iPhone」や「GALAXY Sシリーズ」、Qualcommのハイエンド製品などに採用されている。2層品は低価格のスマートフォンが増加したことで、中国メーカーを中心に採用が増加している。 -
■モールドアンダーフィル(実装関連部材)
2013年 2025年予測 2013年比 19億円 80億円 4.2倍
将来的にはFC-CSPの全てを置き換える可能性のある製品だが、PC向けなどに採用されるFC-BGAまで置き換えていくのは非常に難しいとみられる。
内容の詳細につきましては『2014 エレクトロニクス実装ニューマテリアル便覧』をご覧ください。
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- 富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)