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『データセンタービジネス市場調査総覧 2015年版(上・下巻)』まとまる(2015/4/27発表 第15042号)

データセンタービジネス市場を調査

2019年市場予測(2014年比)
国内データセンタービジネス市場は1兆8,718億円(19.7%増):クラウドの需要が拡大
電力スペック別データセンターのラック数構成比:高電力センター、超高電力センターの比率が高まる

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、クラウドコンピューティングの需要増加などにより拡大するデータセンタービジネスについて総合的に調査した。その結果を「データセンタービジネス市場調査総覧 2015年版」上巻・下巻にまとめた。
 上巻:市場編(データセンター市場・関連市場)ではデータセンタービジネス市場や事業者の投資動向を分析し今後を予測した。下巻:ベンダー戦略・ユーザー実態編では主要事業者の動向とWebアンケートによるユーザーのデータセンター利用状況を整理した。

 企業のITシステムが巨大化・複雑化していることに加え、クラウドコンピューティングとのハイブリット環境を構築する企業が増えている。それにより、企業におけるシステム運用負荷が高まり、コスト面や人的リソース面でアウトソーシングの需要が増加している。また、企業所有のサーバールームや電算センターの老朽化により、データセンターの利用を検討する企業が増えており、利用ニーズが高まっている。

調査結果の概要
データセンタービジネスの国内市場
 2014年2019年予測2014年比
全体 1兆5,641億円 1兆8,718億円 119.7%
 クラウド ※1 1,346億円 2,418億円 179.6%
 ハウジング ※1 5,047億円 5,790億円 114.7%
※1 クラウド、ハウジングは全体の内数。
 2014年は、2013年比でホスティングが横ばい、ハウジングが微増となったのに対し、クラウドが36.0%増と大きく伸びた。
 オートセルフ型のクラウドは、アマゾン データ サービス ジャパンの「AWS」などのサービス拡大により伸びている。従来ソーシャルゲームのプラットフォームとして利用されてきたが、ERPをはじめとした主要な業務アプリケーションでも企業の需要を取り込んでいる。オーダーメイド型のクラウドは、SI系事業者がインプリメントや運用までを含めて提供し、基幹システムのアウトソーシング需要を獲得している。
 基本型のハウジングは、クラウドサービスへの移行や新設データセンターの増加による価格競争の影響で伸びが鈍化しているものの、開設後20年以上が経過したデータセンターから新設データセンターへの移行や、モバイルゲームを中心としたコンテンツプロバイダー向けの需要が期待される。アウトソーシング型のハウジングは、ファシリティの収益は減少しているが、ミドルウェアやアプリケーションのアウトソーシングに注力して伸びを維持するとみられる。
 基本型のホスティングは、ユーザーがクラウドに移行し、縮小している。アウトソーシング型のホスティングは、メインフレームや汎用機向けの需要が減少する一方で、ホスティングをベースにユーザーの個別仕様に合わせたプライベートクラウド環境を構築する需要が増加している。
電力スペック別データセンターのラック数構成比
電力スペック別データセンターのラック数構成比:グラフ
 1ラック当たり提供平均電力が2kVA以下のデータセンターを低電力センター、2kVA超から4kVA以下を中電力センター、4kVA超から6kVA以下を高電力センター、6kVA超を超高電力センターとして、2014年と2019年予測の電力スペック別データセンターのラック数構成比を示した。
 2014年は低電力センターが73.6%を占めたが、2019年には57.8%になるとみられる。一方、高電力センターの2019年の構成比は2014年比2倍以上の14.8%が予想される。6kVAを利用するユーザーは徐々に増えており、2017年以降は最もラック数が増加するとみられる。超高電力センターは首都圏を中心に電力スペック向上のために設置されており、2019年の構成比は7.7%に高まると予想される。
 サービス価格の競争が進む中で、新設データセンター建築コストの増加が事業者の負担となっているため、イニシャル/ランニングコストに影響する電力スペックの設定は今後さらに重要となる。
内容の詳細につきましてはこちらのページ(上巻下巻)をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)

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