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『2015 次世代モビリティ関連市場総調査』まとまる(2015/5/25発表 第15049号)

普及が期待される少人数向けモビリティに焦点〜次世代モビリティ関連市場を調査

2030年世界市場予測(2014年比)
電動立乗二輪車:1,209万台(55.0倍)法整備が市場拡大の鍵
電動アシスト自転車:367万台(2.3倍)利用に向いた都市整備が進んだ国・地域の新規需要獲得

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、個人/少人数向け次世代モビリティの世界市場、想定用途とそれを取り巻く環境の動向を調査し、普及へ向けた課題などを明確にした。なお、ここでは超小型EV、原動機付二輪車、トライク、電動アシスト自転車、電動バイク、電動車いす、電動一輪車、電動立乗二輪車を次世代モビリティとした。
 その結果を報告書「2015 次世代モビリティ関連市場総調査」にまとめた。

調査結果の概要
次世代モビリティ世界市場
 2015年見込2014年比2030年予測2014年比
電動バイク3,710万台100.3%4,203万台113.6%
原動機付二輪車2,998万台101.4%3,119万台105.5%
電動立乗二輪車27万台122.7%1,209万台55.0倍
電動一輪車24万台141.2%800万台47.1倍
トライク292万台102.5%345万台121.1%
電動アシスト自転車173万台108.1%367万台2.3倍
電動車いす49万台102.1%126万台2.6倍
超小型EV21万台110.5%46万台2.4倍
 市場規模は、電動バイクや原動機付二輪車が大きく、その多くは運転免許が不要、もしくは容易に取得できる中国やアジア圏など、一部国・地域に集中している。他国では次世代モビリティの普及を促進する法規制/政策が実行されることで、特に先進国の都市部居住者を中心に、自動車の代替、あるいは自動車に次ぐ第二の自家用モビリティとして、次世代モビリティが普及する可能性がある。
 ドイツやオランダでは、自転車専用レーンの整備や一部都市における補助制度の実施といった行政側の後押しと、環境負荷が低く、機動性が高いという点に対するユーザー評価の高まりにより、電動アシスト自転車市場が順調に拡大している。日本でも電動アシスト自転車が好調で、現在、販売台数が最も多い。パワーアシスト機能や幼児の二人乗りなどに関する規制が緩和され、利便性が高まったことが要因の一つである。
注目のモビリティ
電動立乗二輪車
2015年見込2014年比2030年予測2014年比
27万台122.7%1,209万台55.0倍
422億円130.2%2兆2,314億円68.9倍
 自律バランス保持装置を有するモビリティのうち、立ち乗りする運転者の体重移動により前後進・旋回する電動二輪車であり、Segwayの「セグウェイ」やトヨタ自動車の「Winglet」、納恩博(天津)科技の「Ninebot E」などがある。
 2015年の世界市場は422億円が見込まれる。先進国を中心にレンタルやシェアリングの大規模な実証実験がなされ、サービスの増加が予想されることから、2030年には、2014年比68.9倍の22,314億円に拡大するとみられる。
 現在最大の市場は安価な中国メーカー製品がけん引する中国であり、次いで「セグウェイ」がけん引するEUである。今後は価格競争力に勝る中国メーカー製品がEUでもシェアを拡大させると予想される。
 日本や英国では現在公道における電動立乗二輪車の走行が法令により禁止されており、私有地内に制限されていることから、関連法規の緩和・改正が市場拡大の鍵となる。
電動アシスト自転車
2015年見込2014年比2030年予測2014年比
173万台108.1%367万台2.3倍
1,111億円105.9%2,065億円196.9%
 ペダルを踏む力と速度をセンサーで検知し、必要な時にモーターによってペダルを踏む力を補助する機構をもつ自転車で、特別な免許がなくとも利用できる。
 2015年の世界市場は、1,111億円が見込まれ、2030年には2,065億円が予測される。
 都市部を中心に、足こぎ自転車からの切り替えだけでなく、原動機付二輪車や軽自動車からの切り替えユーザーも登場している。既に評価の高いEUや日本を中心に市場拡大が続いている。
 特にEUでの需要が突出しており、全体の約6割を占めている。日本では製品認知度の向上と、モーターによる補助比率の上昇、幼児二人乗車の解禁といった法律の改正が行われたことなどを背景に、市場は拡大している。その他では、韓国、台湾などを中心に需要が拡大している。
超小型EV
2015年見込2014年比2030年予測2014年比
21万台110.5%46万台2.4倍
1,204億円108.9%2,327億円2.1倍
 全長、全幅、全高がそれぞれ軽自動車の規格で、乗員定員二人以下、定格出力8kw以下のEVである。
 2015年の世界市場は、1,204億円が見込まれ、2030年には2,327億円に拡大すると予測される。
 日本では、現在さまざまな自治体や大学・企業などの研究機関で実証実験が行われており、用途探索や地域特性に合った使い方が模索されている。現在販売されている超小型EVは、パーソナルシーンでは買い物や通勤、一人ドライブなどで利用されており、ビジネスシーンでは営業、配送業務などに活用されている。
 EU、特にフランスでは、超小型EV価格が高いことから、主力のコンパクト車と比較した場合、明確な優位性が見いだせず市場は伸び悩んでいる。
 NAFTAでは、米国で最も厳しい排出ガス基準を適用しているカリフォルニア州での需要が拡大すると予想される。
 中国では、既にパーソナルシーンだけでなく、ビジネスシーンでも実用化されている。環境改善が急務となっている中央都市での需要に加え、地方都市や山間部での需要拡大も予想される。
内容の詳細につきましては『2015 次世代モビリティ関連市場総調査』をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)

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