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『2015 センサーデバイス/ビッグデータ・IOT市場調査総覧(上巻)』まとまる(2015/8/28発表 第15080号)
ビッグデータ、IOT関連ソリューション分野での需要が期待されるセンサーの世界市場を調査
- ■2019年度予測(2014年度比)
- ■センサー世界市場 5兆5,576億円(21.4%増)、418.6億個(34.4%増)
マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、ビッグデータ、IOT関連ソリューション分野で新たな需要が期待されるセンサーの市場を調査した。その結果を「2015 センサーデバイス/ビッグデータ・IOT市場調査総覧(上巻)」にまとめた。
7カテゴリー33品目のセンサーの市場規模や需要分野別動向、今後の方向性を調査し、ビッグデータ、IOT関連ソリューション分野における需要性を分析した。
- ■調査結果の概要
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センサーは、自動化、省力化、品質保持、セキュリティ、省エネ、環境保全、防災などの高度化する社会的ニーズに応える根幹デバイスとしてさまざまな用途で活用が進んでいる。素材の高機能化や実装技術の進展により、小型化や省電力化、フレキシビリティの向上が図られており、スマートフォンやウェアラブル端末といったモバイル端末や自動車など、需要分野や搭載数は拡大を続けるとみられる。
また、センサーおよびセンサーを搭載したデバイス間でのネットワーク接続と高度情報処理技術の融合により、センサーの新たな用途が期待されており、センシングしたデータを企業サービスや身近な生活に活用していくビッグデータ、IOTに対する取り組みが活発化している。 -
■センサー世界市場
2014年度 2019年度予測 14年度比 4兆5,771億円 5兆5,576億円 121.4% 311.4億個 418.6億個 134.4% -
■光・電磁波センサー
市場の大半を占めるCCD/CMOSエリアイメージセンサーがスマートフォン向けで好調である。また、市場は小さいものの紫外線センサーはスマートフォンに加え、ウェアラブル端末への搭載が期待される。 -
■熱的・時間空間雰囲気センサー
流量センサーが市場の大半を占める。流量センサーやレベルセンサーはエネルギー、石油化学、食品製造などの製造プロセスにおける計測や、上下水道などの水インフラの分野で利用されており、新興国を中心とするプラントや工場、水インフラへの投資増加により、市場が拡大している。 -
■機械的・物理的センサー
市場規模が大きいのは製造現場での利用が中心の圧力センサーと、スマートフォンやタブレット端末など民生用電子機器、自動車向けで利用される加速度センサーである。圧力センサーの他、変位センサー、ロータリーエンコーダー、ひずみゲージは製造業での設備投資意欲の回復やIndustrie4.0への取り組みを背景に拡大が予想される。
自動車、電子機器向けで利用されるセンサーは加速度センサーの他に角速度センサー、圧力センサー(民生用は気圧センサーと呼称)などがある。自動車向けは堅調な伸びが予想されるが、電子機器向けでは加速度センサーに角速度センサーを組み合わせた6軸センサー(加速度センサーに分類)の採用が進んでおり、角速度センサー単体の市場は縮小が予想される。 -
■ケミカル・バイオセンサー
医療/ヘルスケア分野でセンサーの重要度が増しており、市場が拡大している。市場規模の大きいグルコースセンサーは糖尿病患者の血糖自己測定で利用されている。また気体検知に用いられるガスセンサーと空燃比センサーは、今後燃料電池車向けが期待されるほか、エネルギーマネジメントシステムにおける空調制御を担う環境センサーとして需要増加が予想される。 -
■生体センサー(下記:センサー伸長率ランキングを参照)
■音波・磁気センサー
距離測定や物体検知用途で利用されるセンサーが多い。超音波センサーは自動車メーカーが先進運転支援システム(ADAS)への取り組みを強化していることから、自動車向けが拡大している。 -
■センサー伸長率ランキング(2014年度〜2019年度)
順位 センサー カテゴリー 伸長率
(2019/2014年度)1位 味覚センサー 生体センサー 244.4% 2位 脳波センサー 生体センサー 242.9% 3位 脈波センサー 生体センサー 207.1% 4位 指紋センサー 生体センサー 192.0% 5位 レベルセンサー 熱的・時間空間雰囲気センサー 156.0%
味覚センサーは日系企業が世界に先駆けて製品化したこともあり、国内需要が市場をけん引している。国内での有効活用事例や認知度向上、試験導入による実用性の評価により、海外においても今後普及が期待される。
脳波センサーは玩具向けが中心であるが、脳科学や心理学などのアカデミック領域の研究が進むことで介護福祉におけるコミュニケーション、スポーツにおけるメンタルトレーニング、電動一輪車などの次世代モビリティなどへの採用が期待される。
脈波センサー、指紋センサーはバイタルデータを用いた健康管理やセキュリティ対策でのスマートフォン向けが中心であり、特に指紋センサーは搭載が進んだことで急拡大している。また、脈波センサーはウェアラブル端末にも利用されている。
5位のレベルセンサーは主に製造プロセスで利用される。ドイツのIndustrie4.0をはじめ、製造業のIT化を進める政策が各国で推進されており、生産性の向上や省エネなどを実現するセンサーの需要増加が予想される。
内容の詳細につきましては『2015 センサーデバイス/ビッグデータ・IOT市場調査総覧(上巻)』をご覧ください。
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- 富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)