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『車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2015』まとまる(2015/8/31発表 第15081号)
一般ユーザーに認知が広まる車載電装化に焦点
車載電装システム、デバイス・コンポーネンツの世界市場を調査
- ■2025年世界市場予測(2014年比)
- ■車載電装システム 29兆7,262億円(2.0倍) 一般車にも搭載しやすい価格帯のシステムが増加
■ADAS(先進運転支援システム) 1兆820億円(3.9倍) 先進国で搭載義務化が進み市場拡大
マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、自動車向けの電装システムや情報機器とそのデバイス・コンポーネンツ、また、ECUとその構成デバイスの世界市場を調査した。
その結果を報告書「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2015」にまとめた。
「自動ブレーキ」「ハイブリッド」などのシステムは、その構成の見直しや安価なデバイスの採用などにより普及が進み、これらシステムを必要とする高齢者や女性向けの自動車にも搭載されるようになった。新たなシステムの搭載と普及の進展は、消費者にとっては自動車購入の動機付けにつながることから、低コストで魅力のあるシステムの開発がさらに活発化するとみられる。
- ■調査結果の概要
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■車載電装システム分野別世界市場
2014年 2025年予測 2014年比 パワートレイン系 6兆8,400億円 10兆4,766億円 153.2% HV/PHV/EV/FCV系 8,292億円 6兆9,911億円 8.4倍 走行安全系 3兆831億円 5兆1,397億円 166.7% ボディ系 2兆1,971億円 2兆6,675億円 121.4% 情報系 1兆8,160億円 4兆4,514億円 2.5倍 合計 14兆7,653億円 29兆7,262億円 2.0倍 -
2014年の車載電装システム(18品目を対象)市場は、14兆7,653億円となった。
パワートレイン系の市場規模が最も大きく、6兆8,400億円となった。環境規制の強化を背景に燃費改善を目指し、ダウンサイジングエンジンとアイドリングストップシステムの搭載が進んでいる。一方、システムの電子制御化や、運転状況に応じた最適で緻密な制御を行うシステム開発が進められている。センサーを増やしてより多くの情報を入手するなど、デバイスの採用数も増加するとみられる。
HV/PHV/EV/FCV系では、エンジンに代わる新しい駆動システムであるEV/FCVシステムで、特有のセンシング情報や制御が追加され、関連デバイスの採用が進んでいる。また、熱を発する機器が多く、今後は二次電池の大容量化も進み温度管理がさらに重要になることから、温度センサーの採用も増加するとみられる。
走行安全系では、ADASの代表的なシステムである緊急ブレーキシステムが、安価な車載カメラの採用により簡易構造かつ高精度になったことや、走行安全システムの搭載義務化などにより、搭載が大幅に伸びている。最近では、エアバッグECUとヨーレイトセンサー内のセンサーの統合化が進むなど、センサーの共用化などによって長期的には伸び率が鈍化するとみられる。 -
ボディ系では、電子制御化によって緻密な制御が可能となるため、システムのインテリジェント化が進むとみられる。インテリジェント化の進展により、ボディECUでの制御に負担がかかるため、独立したECUで制御するようになっていくと予想される。
情報系では、ドライバーに増加する情報を的確に知らせる情報表示システムとして液晶ディスプレイの採用が増加している。また、運転を妨げず、運転シーンに合わせた最適な表示をするための操作系デバイスやディスプレイの採用が進むとみられる。加えて、車内情報のみならず、外部の情報をドライバーに知らせる必要性も増えるため、通信モジュールの需要も高まる。 - ■注目のシステム
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■ADAS
2014年 2025年予測 2014年比 2,798億円 1兆820億円 3.9倍
2014年の市場は2,798億円となった。EUでは、AEB(緊急ブレーキ)の搭載が一部商用車に義務化されており、また、LDWやLKAがEuroNCAPの評価対象となっていることから搭載率も徐々に増加し、市場をけん引すると予想される。
2018年以降は、検知の精度や範囲が向上するとみられるほか、搭載機能の複合化が進むことで、高機能なADASが徐々に実現されるとみられる。
日本では比較的安価で簡易なADASが中心になるとみられる。また、AEBがJNCAPの評価対象となっており、2014年から車両総重量に応じて段階的に搭載義務化が進み、2018年にはほぼ全ての新型商用車に搭載が義務化されると予想される。
内容の詳細につきましては『車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2015』をご覧ください。
- ■報道関係のお問い合わせは
- 富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)