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『自動車用ケミカル&マテリアル市場調査総覧 2017』まとまる(2017/7/28発表 第17070号)
「低燃費化」「軽量化」をキーワードに使用材料の切り替えが進む自動車用材料の世界市場を調査
- ■2022年市場予測
- ■シリコーンゴム エンジン周辺部品に安定的に採用され、好調 12万7,500トン/1,416億円
■炭素繊維 欧州を中心に需要が増加 2万3,100トン/397億円
マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、低燃費実現のため車体の軽量化が進められていることから、切り替えが進む自動車用材料の世界市場を調査した。
その結果を「自動車用ケミカル&マテリアル市場調査総覧 2017」にまとめた。
この報告書では汎用樹脂5品目、エンプラ11品目、熱硬化性樹脂3品目、合成ゴム/エラストマー11品目、鉄/非鉄金属7品目、添加剤3品目、加工品・応用素材5品目を調査・分析した。また注目トピックスとして材料別耐熱温度域のトレンドや軽量化開発の今後の見通しなどを捉えたほか、部位別の採用材料動向を捉えるなど自動車用材料市場を総合的に分析した。
- ■注目市場
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■シリコーンゴム【合成ゴム/エラストマー】
2016年 2022年予測 2030年予測 10万4,600トン 12万7,500トン 14万9,800トン 1,083億円 1,416億円 1,683億円 -
■炭素繊維【添加剤】
2016年 2022年予測 2030年予測 8,500トン 2万3,100トン 9万7,700トン 204億円 397億円 1,077億円 - ■調査結果の概要
- 世界の自動車生産台数は新興国における需要の増加と経済発展を背景に今後も堅調に拡大するとみられ、2016年から2022年の自動車生産台数の年平均成長率は2.5%になるとみられる。環境対策の一環としてHV、EVなど環境対応車の生産比率が高められているほか、ガソリン車やディーゼル車などの内燃機関車でも低燃費化を実現させるため軽量な素材を採用するなど自動車用材料の動向が注目されている。自動車用材料市場は、自動車生産台数の増加に伴い数量、金額ベース共に堅調に拡大していくとみられる。
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■自動車用材料の世界市場
2016年 2022年 2030年 汎用樹脂 722万トン 933万トン 1,263万トン 1兆9,573億円 2兆7,278億円 3兆8,226億円 エンプラ 258万トン 330万トン 451万トン 1兆3,235億円 1兆7,383億円 2兆2,130億円 熱硬化樹脂 195万トン 227万トン 273万トン 1兆1,199億円 1兆2,764億円 1兆4,855億円 合成ゴム/エラストマー 246万トン 307万トン 368万トン 9,860億円 1兆2,199億円 1兆3,957億円 鉄/非鉄金属 1億498万トン 1億2,072万トン 1億3,968万トン 14兆9,255億円 17兆8,964億円 22兆3,537億円 添加剤 94万トン 125万トン 162万トン 2,014億円 2,882億円 4,137億円 加工品・応用素材 466万トン 517万トン 582万トン 1兆6,658億円 1兆7,925億円 1兆9,751億円 合計 1億2,479万トン 1億4,512万トン 1億7,067万トン 22兆1,793億円 26兆9,396億円 33兆6,593億円 -
数量ベースでは軽量な材料への切り替えが進む一方で、電装部品においては材料使用量が増加するとみられ、今後も堅調に拡大していくとみられる。金額ベースでは軽量化などの影響により高価格材料の採用が増えているため、年平均成長率3.3%で伸長するとみられる。
汎用脂、エンプラ、添加剤は全ての品目において既存材料からの代替が進み使用量は伸びていくとみられる。汎用樹脂ではPE(ポリエチレン)が最も成長率が高く、続いてPMMA(アクリル樹脂)、PP(ポリプロピレン)、PC/ABS(アロイ)などが高い。PEは主にガソリンタンクで採用され、PPはNAFTA、EUを中心に自動車の外装で鋼板の代替需要を獲得し、市場は拡大している。
エンプラは機構部品などの耐熱性が求められる部分に使用できるため、近年の軽量化ニーズにより金属からの代替需要が増加し、多くの材料が伸長するとみられる。
合成ゴム/エラストマーでは、S−SBR(溶液重合スチレンブタジエンゴム)、ACM(アクリルゴム)、TPC(ポリエステル系エラストマー)、シリコーンゴム、TPV・TPO(オレフィン系エラストマー)、フッ素ゴムは使用量が伸びていくとみられる。特にS−SBRは低燃費タイヤ需要増加により高い伸長になるとみられる。 - ■注目の温度域別材料
- 130℃以上の耐熱性がある材料は、機構部品や電装部品で採用される割合が多い。内装や外装でも採用されるケースがみられるが、実際ここまでの耐熱性を求められることは少ない。130〜150℃の領域ではエンジンに近い部品で採用されるほか、ヘッドランプやギア、シールリングなどで需要が増加している。180℃以上では、電線被覆材など特殊な領域に限定される。
内容の詳細につきましては『自動車用ケミカル&マテリアル市場調査総覧 2017』をご覧ください。
- ■報道関係のお問い合わせは
- 富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)