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『2017年 パッケージングマテリアルの現状と将来展望』まとまる(2017/8/29発表 第17080号)
飲料、食品用途などの容器・包装の国内市場を調査
- ■2020年市場予測(2016年比)
- ■電子レンジ対応パウチ:レトルト食品・チルド食品向けで需要拡大 99億円(80.0%増)
- ■脱酸素フィルム:食品や医薬品の包装として採用が増加 80億円(3.6倍)
マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、「高齢化社会」「単身世帯増加」「eコマース」をキーワードに需要が増加している容器・包装の国内市場を調査し、その結果を「2017年 パッケージングマテリアルの現状と将来展望」にまとめた。
この報告書では飲料容器6品目、食品容器10品目、メディカル6品目、産業用包装7品目、軟包装13品目、軟包装用フィルム3品目、重包装11品目、関連資材7品目の市場を調査・分析した。また採用素材動向や海外動向、リサイクル動向なども把握することで容器・包装市場を取り巻く環境を捉え、将来を展望した。
- ■調査結果の概要
- 国内の容器・包装市場は人口の減少により、食料品の消費量の低下やそれに伴う物流量の減少などが懸念される。しかし単身世帯および高齢世帯の増加や女性の社会進出などによる中食市場の拡大などを背景に、食品向けの容器や軟包装材の需要が増加している。またスマートフォンの普及などによりeコマースを中心とした通信販売の利用が増えたことで物流量が増加しており、重包装は成長市場となっている。市場は2020年まで堅調に拡大するとみられる。
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■国内の容器・包装市場
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■飲料容器 PETボトルへのシフトが進み、一部アルミ缶の採用も拡大
健康意識の高まりによる無糖茶飲料やミネラルウォーター類の伸長、備蓄需要の増加などに伴い、PETボトルやアルミ缶が拡大している。最も市場構成比が高い金属缶やガラスびんなどが縮小しており、市場全体では微増するとみられる。 -
■食品容器 軽量化ニーズにより素材のシフトが進む
単身世帯の増加などにより、中食市場が伸びていることから、CVS向けを中心に市場は拡大している。電子レンジ対応が求められる耐熱容器では、軽量化ニーズなどにより素材のシフトが進んでおり、PPフィラー食品容器からPSP食品容器やPP発泡食品容器への切り替えが進んでいる。 -
■メディカル 一定の需要はあるものの、微減で推移
メディカルは一定の需要はあるものの、薬価の改定や医療費削減、患者の負担軽減を目的とした服用・処方回数及び量の低減などを背景に、微減するとみられる。 -
■産業用包装 自動車部品の海外生産拠点への輸送ニーズにより防錆フィルムが伸長
ほとんどの品目が横ばいで推移するとみられるが、防錆フィルムは自動車部品などの国内外への輸送に使う包装材として普及しており、今後海外生産拠点への輸送ニーズの高まりを受けて、市場は堅調に拡大するとみられる。 -
■軟包装 電子レンジに対応した製品が好調
軟包装はトイレタリー製品や医薬品向けなどでも幅広く使用されており、需要は安定している。食品包装向けが増加しており、電子レンジに対応した高付加価値製品の比率が高まっている。 -
■軟包装用フィルム 食品の長期保存ニーズなどからバリアフィルムが伸長
軟包装用フィルムは食品包装、非食品包装共に汎用的に採用されているため、需要の大幅な増減はみられないものの、食品の長期保存ニーズなどからバリアフィルムの需要が増加している。 -
■重包装 eコマースを中心とした通信販売で需要増加
重包装は加工品や調味料などの食品、医薬品、LCDなどのエレクトロニクス製品や化学薬品などの運送用として使用されている。近年はeコマースを中心とした通信販売の利用が増えたことで物流量が増加しており、市場は堅調に拡大するとみられる。 -
■関連資材 PETボトルキャップ、軟包装ラミネート用接着剤が伸長
関連資材は用途となる容器・包装市場に連動した動きとなる。PETボトルキャップ、軟包装ラミネート用接着剤、気泡緩衝材の需要が増加しているものの、大きく伸長する品目はなく、市場は横ばいになるとみられる。 - ■注目の市場
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■電子レンジ対応パウチ
2016年 2017年見込 2020年予測 55億円 70億円 99億円 -
■バイオプラスチック食品容器
2016年 2017年見込 2020年予測 12億円 13億円 16億円 -
■脱酸素フィルム
2016年 2017年見込 2020年予測 22億円 65億円 80億円
内容の詳細につきましては『2017年 パッケージングマテリアルの現状と将来展望』をご覧ください。
- ■報道関係のお問い合わせは
- 富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)