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『2018 ディスプレイ関連市場の現状と将来展望(下巻)』まとまる(2018/11/28発表 第18108号)

フォルダブルなどOLED関連製品や車載向けカバーガラスの需要増加に注目 ディスプレイ関連部材の世界市場を調査

2023年市場予測(2017年比)
封止材(OLED用) 551億円(3.5倍)
フレキシブルOLED、OLED-TVの需要増加により急成長
透明PIフィルム 69億円
フォルダブルAMOLEDに採用されるPIフィルムは量産体制が整う2019年頃から拡大

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、車載ディスプレイや次世代ディスプレイなどで高付加価値化が進むディスプレイの関連部材の世界市場を調査した。
 その結果を「2018 ディスプレイ関連市場の現状と将来展望(下巻)」にまとめた。
 この調査では、LCD-OLED共通関連部材9品目、LCD関連部材18品目、OLED関連部材11品目、タッチパネル関連部材9品目を調査・分析しディスプレイ関連部材の将来を展望した。

調査結果の概要
ディスプレイ関連部材の世界市場
2018 ディスプレイ関連市場の現状と将来展望(下巻):ディスプレイ関連部材の世界市場グラフ
  2017年 2018年見込 2023年予測 2017年比
OLED関連部材 1,589億円 1,730億円 3,638億円 2.3倍
タッチパネル関連部材 2,798億円 2,870億円 3,393億円 121.3%
 2017年はOLEDが「iPhone X」に採用され、ハイエンドのTVでも採用した製品が増加したため、OLED関連部材の市場が大幅に拡大し、前年比44.8%増の1,589億円となった。しかし、OLEDは高コストなため、中国などのスマートフォンメーカーではLCD回帰の動きもみられる。また、安定量産が可能なメーカーが増加していないなど、2018年、2019年は市場成長が鈍化すると予想される。再び市場が大きく成長するのは中国メーカーの量産体制が整う2020年頃になるとみられる。  タッチパネル関連部材は、今後大半の製品が横ばいになるとみられるが、車載向けタッチパネルのカバーガラスは好調に推移するとみられる。従来、車載向けタッチパネルのカバーは安全面から樹脂が主流であったが、見た目の綺麗さや質感から欧州の高級車ではガラスの採用が増えており、ガラスへの切り替えが進むとみられる。また、日系自動車メーカーでもカバー材でガラスの採用が予定されている。
注目の市場
封止材(OLED用)
2017年 2018年見込 2023年予測 2017年比
159億円 198億円 551億円 3.5倍
 2017年はAppleのフレキシブルOLED採用により、特に薄膜封止用材料が伸長し、前年比2.4倍の629億円となった。薄膜封止用材料は今後もフレキシブルOLEDの需要増加に伴い、伸長していくとみられる。また、フレキシブルOLED向けだけではなく、OLED-TV向けも好調である。TV向けは面積が大きいため、フレキシブルOLED向けと比較してパネル1枚当たりの使用量が多い。フレキシブルOLED向けの薄膜封止用材料とOLED-TV向けがけん引し、2023年まで市場は二桁成長が続くとみられる。
車載向けカバーガラス(完成品)
2017年 2018年見込 2023年予測 2017年比
148億円 183億円 628億円 4.2倍
 車載向けタッチパネルのカバーは樹脂が標準的であったが、見た目の綺麗さや質感から近年は欧州の高級車を中心にガラスの採用が増加し、市場が拡大している。また、曲面ガラスの需要も増えており、現状では限られた車種のみでの採用であるが、2020年以降、量産体制が整うことで採用が増加するとみられる。市場は2023年には2017年比4.2倍の628億円が予測される。現在、欧州の高級車ではおおむね強化深度の深いアルミノシリケートガラスが採用されているが今後、中国などで安価で加工性に優れるソーダライムガラスが増加するとみられる。
透明ポリイミド(PI)
  2017年 2018年見込 2023年予測 2017年比
全体 145億円 159億円 384億円 2.6倍
 透明PIフィルム 僅少 69億円
 AMOLED向けの透明PIとして、隔壁(バンク)形成用の感光性PIワニス、フォルダブル用カバーシートなどで採用が検討されている透明PIフィルム、熱硬化性PIワニスを対象とする。
 感光性の透明PIワニスはほぼ全てのAMOLEDで採用されている。2019年は中小型向けでの需要が停滞するとみられるが、LG DisplayのTV向けパネルなど面積の大きい製品での需要増加により市場は拡大していく。フォルダブルOLEDではカバーシートにハードコートを施した透明PIフィルムの採用が予定されており、設備投資、研究開発に注力するPIメーカーもみられる。また、フォルダブルOLED向けでは屈曲性の高いタッチセンサー基材としても透明PIフィルムの需要が拡大するとみられる。
内容の詳細につきましては『2018 ディスプレイ関連市場の現状と将来展望(下巻)』をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)

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