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『2019 イメージング&センシング関連市場総調査』まとまる(2019/4/23発表 第19028号)

高機能化に伴い自動車、モバイル分野などで拡大が続くイメージング&センシング関連部品・デバイスの世界市場を調査

2024年予測(2017年比)
イメージング&センシング関連部品・デバイスの世界市場 10兆4,529億円(62.2%増)
 モバイル機器の複数カメラ搭載、自動車の安全装備の搭載増などが要因
車載カメラモジュール 6,740億円(2.6倍) ビューイング・センシング共に需要が増加
LIDAR 1,850億円(3.0倍) 2022年以降は自動車への搭載が本格化
ミラーレス一眼カメラ【数量ベース】 470万台(14.1%増) 高機能化でユーザー層拡大

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、3Dセンシングや高解像度化などの進展により、自動車、モバイル、セキュリティ、産業分野において需要が増えている光学機器・デバイスの市場をイメージング・センシングという切り口から調査し、その結果を「2019 イメージング&センシング関連市場総調査」にまとめた。
 この調査ではイメージング&センシング関連部品・デバイスとして光学ユニット11品目、半導体デバイス8品目、光学部品8品目、光学関連材料・装置7品目の光学関連部品・デバイス計34品目と、そのアプリケーションとして民生機器3品目、社会インフラ系カメラ10品目、情報入出力機器4品目の計17品目の世界市場を分析し、その動向と将来を予想した。なお、市場は生産ベースで算出した。

調査結果の概要
イメージング&センシング関連部品・デバイスの世界市場
2018年見込2017年比2024年予測2017年比
7兆1,363億円110.7%10兆4,529億円162.2%
 市場は、光学ユニット、半導体デバイス、光学部品、光学関連材料・装置の4分野34品目を対象とした。特に光学ユニット、半導体デバイスは年平均成長率7%以上(2017年から2024年)が予測される。
 光学ユニットでは、車載カメラモジュール、車載カメラ用レンズユニット、ヘッドライトシステム、HUD、LIDARなど車載関連が伸びている。また、小型カメラモジュールやモバイルレンズユニットは、スマートフォン搭載カメラの複眼化により需要増加が期待される。
 半導体デバイスでは、センシング用途やスマートフォン搭載カメラの複眼化による需要増加が予想される。エリアイメージセンサー、TOFセンサー、赤外光LEDパッケージ、VCSEL、マイクロボロメーターなどの伸びが期待される。また、プロジェクターでは、レーザー光源へのシフトが進んでおり、可視光半導体レーザー(プロジェクター用)も大きく伸びるとみられる。
 光学部品、光学関連材料・装置も堅調な伸びが予想される。光学部品では光学フィルター、ウェハレベルレンズ、ヘッドライト用光学部品、HUD用光学部品、レーザー加工機用光学部品、光学関連材料・装置ではレンズ用樹脂材料や光学接着剤、射出成形機の伸びが期待される。
注目市場
車載カメラモジュール
2018年見込2017年比2024年予測2017年比
2,958億円114.0%6,740億円2.6倍
 自動車に搭載されるカメラモジュールを対象とした(ドライブレコーダーは対象外)。車載カメラはビューイングカメラとセンシングカメラに大別されるが、自動車市場の拡大と安全機能の向上目的、また、自動運転への対応などにより需要が増加している。
 ビューイングカメラはバックモニターのみの搭載から、サラウンドビューイングへと移行しており、搭載数量が増加している。センシングカメラもフロントだけでなく、サイドやリアなど車両1台当たりの搭載個数が増えると予想される。特に、市街地における自動運転を実現するために広角カメラのニーズが高まるとみられ、参入メーカーは広角化を実現するためにイメージセンサーの高画素化に加え、組み立て精度の向上に取り組んでいる。また、単眼、ステレオに続いて三眼の搭載も進んでおり、市場拡大に寄与するとみられる。
 今後も堅調な需要増加が期待され、2024年の市場は2017年比2.6倍の6,740億円が予測される。
LIDAR
2018年見込2017年比2024年予測2017年比
669億円108.3%1,850億円3.0倍
 LIDAR(Light Detection and Ranging)はレーザーを空間に照射することで空間情報をスキャンし、物体の有無などを認識するデバイスである。水平方向のみのスキャンを行う2D LIDAR、水平方向と垂直方向の両方を認識する3D LIDARを対象とした。
 現状、市場の大部分を2D LIDARが占めている。ロボット掃除機や交通インフラ、AGV向けなどの需要が中心である。交通インフラでは、主に鉄道分野で、線路上、ホーム上の障害物、落下物などの検知に利用されるほか、人流カウントや傷病者、不審者の発見などの安全性向上目的で利用されている。また、高速道路などでETCのバーコントロールや速度計代替、過積載防止などが実用化されている。AGVでは、工場内での自車位置推定と障害物検知などで使用されている。各用途での採用増加に伴い価格低下も進むとみられ、市場は堅調な伸びが期待される。3D LIDARはFA、自動車やドローン測量などで採用される高機能・高価格の製品が中心である。現状の市場は小さいが、自動車で本格採用が始まる2022年以降は伸びが期待される。
関連アプリケーションの世界市場
2018年見込2017年比2024年予測2017年比
12兆5,560億円105.4%13兆7,826億円115.7%
 市場は、民生機器、社会インフラ系カメラ、情報入出力機器の3分野17品目を対象とした。
 現状、市場の中心は情報入出力機器、社会インフラ系カメラである。今後は社会インフラ系カメラの需要が高まり、年平均成長率6.3%(2017年から2024年)が予測される。監視カメラの市場規模が大きく、中国における監視網の強化、セキュリティのクラウド・IP化、テロ対策、AI対応、大型イベント向け需要増加などを背景に伸びている。また、自動車の安全装備の需要増加に伴いドライブレコーダーの伸びが期待される。
 情報入出力機器は縮小が予想されるが、スマートグラスやヘッドマウントディスプレイについては2020年以降大きく伸びるとみられる。
デジタルスチルカメラ(内数、ミラーレス一眼カメラ)数量ベース
2019 イメージング&センシング関連市場総調査:デジタルスチルカメラ(内数、ミラーレス一眼カメラ)数量ベース市場規模推移グラフ
 デジタルスチルカメラとして、静止画撮影機能をベースとする製品を対象とした。レンズ一体化型のコンパクトタイプとレンズ交換式カメラに大別され、レンズ交換式カメラは光学式ファインダー内蔵のデジタル一眼レフカメラ(DSLR)と、非搭載のミラーレス一眼カメラに分類される。なお、ミラーレス一眼カメラは電子ビューファインダー搭載タイプと非搭載タイプがある。
 デジタルスチルカメラの市場は、スマートフォンカメラの高機能化に伴う需要代替により、縮小が続いている。特にコンパクトタイプの需要減少が大きい。一方、スマートフォンカメラとの差別化のため、参入メーカーがハイエンドモデルを強化しているため、金額ベースでは数量ベースと比べて縮小は小幅に留まっている。
 コンパクトタイプやDSLRの市場が縮小する中、ミラーレス一眼カメラは、ユーザー層の広がりなどの要因により小幅ながら伸びている。オートフォーカス速度を重視する一部プロ・ハイアマ層にはDSLRへの根強い支持があったが、2018年にDSLRの上位メーカーがミラーレス一眼カメラ市場に参入したことにより、今後はDSLRからミラーレス一眼カメラへの需要流出が進むとみられる。元々ミラーレス一眼カメラの需要が高かった日本やアジアだけでなく、今までDSLRの人気が高かった北米や欧州においてもミラーレス一眼カメラの伸びが予想される。イメージセンサー別では、APS−C機よりもフルサイズ機の需要が増加するとみられる。
内容の詳細につきましては『2019 イメージング&センシング関連市場総調査』をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)

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