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『2021 イメージング&センシング関連市場総調査』まとまる(2021/2/12発表 第21018号)
イメージング&センシング関連の世界市場を調査
- ■2020年見込(前年比)/2026年予測(2019年比)
- ■注目デバイス市場
- 車載カメラモジュール 4,820億円(6.0%減)/9,930億円(93.8%増)
20年は自動車生産台数の減少により縮小、26年には搭載率が上昇し拡大- ■注目アプリケーション市場
- 遠赤外カメラ(LWIR) 1,005万台(88.6%増)/696万台(30.6%増)
20年は建物の入退出時の体表面温度測定検査で採用が急増も、26年には需要落ち着く
マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、スマートフォンにおけるカメラの高機能化、自動車分野をはじめとするセンシング需要の増加により拡大している光学関連(イメージング&センシング関連)のデバイス・材料・装置の世界市場を調査した。その結果を「2021 イメージング&センシング関連市場総調査」にまとめた。
この調査では、イメージング&センシング関連のデバイス・材料・装置として光学ユニット10品目、半導体デバイス6品目、光学部品4品目、光学関連材料4品目、光学関連装置2品目の計26品目、それらが搭載されるアプリケーション16品目の市場を分析し、その動向と将来を予想した。なお、アプリケーション市場は生産ベースで算出した。
- ■注目デバイス市場
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■車載カメラモジュール
2020年見込 前年比 2026年予測 2019年比 4,820億円 94.0% 9,930億円 193.8%
ADASや自動運転では、車両周辺の情報収集のために車載カメラは必須である。サラウンドビューによってビューイングカメラの搭載数が増加していることと、日本、欧州、北米ではAEB(先進緊急ブレーキシステム)の搭載義務化によるフロントの車載カメラ搭載率の上昇により、市場は拡大している。2020年は自動車生産台数が減少しており、それに伴い市場は縮小するとみられるが、自動車生産台数の回復や搭載率の上昇などにより2021年に市場は再び拡大に転じ、今後も継続的な拡大が予想される。 -
■モバイル機器用レンズユニット
2020年見込 前年比 2026年予測 2019年比 7,418億円 106.3% 1兆410億円 149.1%
スマートフォンにおけるカメラの多眼化により需要が増加しており、2020年はミドルレンジのスマートフォンでも3眼、4眼対応が進んだことで、前年比6.3%増が見込まれる。また、イメージセンサーの高画素化や画質への要求性能の高まりにより、1レンズユニットに搭載されるレンズ枚数が増加している。フラッグシップやハイエンドのスマートフォンで7枚レンズの採用が本格化しており、今後は8枚レンズ、9枚レンズの投入も期待されることから、需要増加に加え単価上昇により、さらなる伸びが期待される。 -
■TOFセンサー
2020年見込 前年比 2026年予測 2019年比 1,036億円 104.4% 3,200億円 3.2倍
主要用途としてスマートフォンなどモバイル機器における、高機能撮影(高速フォーカス、背景ぼかしなど)やAR、顔認証などが挙げられる。現状では高コストであることから標準搭載は少ないが、5Gの普及、深度情報を活用した高機能撮影、ゲームやナビゲーションなど新サービスが創出されることで、搭載率上昇につながり、市場の拡大が期待される。 - ■注目アプリケーション市場
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■一般車両用ドライブレコーダー・ダッシュカム【生産ベース】
2020年見込 前年比 2026年予測 2019年比 2,600万台 84.7% 4,465万台 145.4%
衝突事故時やあおり運転を受けた時の映像を記録し、証拠として裁判で用いることも可能であり、世界的にニーズが増加している。一方で、搭載していなくても運転に支障はないことから、採用の優先順位が低く、購入が後回しにされやすい。そのため自動車生産台数が落ち込んでいる2020年は、市場が縮小するとみられる。
日本では道路交通法の改正により、あおり運転が厳罰化され、関心が高まっている。欧州や北米はプライバシー保護の観点からドライブレコーダーの搭載に抵抗感を持つ層も多いが、北米では安全への意識も高まりつつあり普及が進んでいる。中国では、低価格製品を展開するメーカーが数多く存在し、インターネット販売が好調である。 -
■遠赤外カメラ(LWIR)【生産ベース】
2020年見込 前年比 2026年予測 2019年比 1,005万台 188.6% 696万台 130.6%
新型コロナウイルス感染症の流行により、建物への入退出時の体表面温度検査などで採用が急速に増えており、2020年は大幅な市場拡大が予想される。監視カメラメーカーなどが顔認証の入退出管理システムとセットで提供し、需要を獲得した一方で、赤外カメラ専属メーカーは額部分の認識技術や複数人同時認識などのニーズに応えることができず、特需の恩恵を受けられなかったとみられる。2021年以降は需要が落ち着くが、2019年よりやや高い水準で緩やかな拡大が予想される。
体表面温度検査用が伸びているほか、北米では軍事向けや監視向けに加え、住宅など建造物の非破壊検査やプラント工場の検査など幅広い用途でも採用される。また、欧州ではナイトビジョンシステムや自動運転システム向けでの需要が期待される。 - ■調査結果の概要
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■イメージング&センシング関連のデバイス・材料・装置の世界市場
2020年見込 前年比 2026年予測 2019年比 光学ユニット 5兆5,967億円 107.8% 8兆9,781億円 172.9% 半導体デバイス 2兆8,587億円 102.4% 4兆4,391億円 159.0% 光学部品 1兆1,953億円 118.1% 1兆2,386億円 122.3% 光学関連材料 1,182億円 82.0% 1,306億円 90.6% 光学関連装置 741億円 77.9% 1,079億円 113.5%
半導体デバイスでは、エリアイメージセンサーの市場が最も大きく、スマートフォン向けの需要増加が続いている。安価なセンサーの採用が一部ではみられるが、カメラの高機能化が続くことで、今後も安定した市場拡大が予想される。
光学部品では、光学レンズはスマートフォンにおける多眼化に加え、搭載レンズ枚数の増加に伴って需要が伸びているほか、監視カメラ向けも好調である。なお、スマートフォンではプラスチックレンズが、監視カメラではガラスレンズが主に採用されている。
光学関連材料では、レンズ用樹脂材料が拡大している。急速な需要増加により一部で供給がひっ迫しており、生産能力の増強が進められている。一方、光学ガラスは交換レンズ向けが減少しており、監視カメラ向けが堅調なものの、安価なガラスの採用が多く市場を押し上げるまでには至っていない。
光学関連装置では、スマートフォン向けが市場をけん引している。撮像用に加え、センシング用途の増加により、さらなる拡大が期待される。
内容の詳細につきましては『2021 イメージング&センシング関連市場総調査』をご覧ください。
- ■報道関係のお問い合わせは
- 富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3664-5697(窓口:富士経済グループ広報部)