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『2024 データセンター・AI/キーデバイス市場総調査』まとまる(2024/7/29発表 第24069号)

データセンター向け機器/設備の世界市場を調査

2030年予測(2023年比)
データセンター向け機器/設備の世界市場 83兆3,450億円(2.3倍)
サーバーをはじめ、記憶媒体や冷却機器などへの投資も増加

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋 TEL:03-3241-3490 社長:田中 一志)は、生成AI/LLM(大規模言語モデル)開発の激化により、データセンターへの投資が増加していることを受け、今後の伸びが期待されるサーバー、スイッチなどのIT機器や電源系・冷却系機器/設備、また、それらを構成するデバイスや材料などの市場について調査した。その結果を「2024 データセンター・AI/キーデバイス市場総調査」にまとめた。
 この調査では、データセンターに使用される機器/設備8品目、記憶媒体5品目、部品/材料/その他22品目と生成AI関連アプリケーション3品目の市場の現状を明らかにし、将来を展望した。また、参入ベンダー8社の動向についても調査を行った。

調査結果の概要
データセンター向け機器/設備の世界市場
2024 データセンター・AI/キーデバイス市場総調査:データセンター向け機器/設備の世界市場規模推移グラフ
 2022年の「ChatGPT」(OpenAI)リリースを境に、大手クラウドベンダーによる生成AI/LLM開発競争の激化や、生成AIユニコーン企業の台頭による設備投資の活性化が進んでいる。これを受け、高速演算を実現するGPU/アクセラレーターを搭載したAIサーバーの需要が急伸しており、データセンター関連の市場は拡大している。特に、AIサーバーの発熱に対応するため、放熱性の高い基板や高性能な冷却設備といったAI向け機器/設備などの需要が急伸しており、2024年の市場は、前年比50.7%増の53兆4,705億円が見込まれる。
 現状、AIに関する機器/デバイスは高騰しているが、長期的には技術的な対応が進むことやソフトウェア側の改善、ハードウェアの十分な供給に伴う価格低下が予想される。しかし、AI需要の増加は継続するため、引き続き市場は拡大するとみられる。
注目市場
GPU/アクセラレーター
2024年見込2023年比2030年予測2023年比
15兆700億円2.3倍29兆9,500億円4.6倍
 データセンター向けのGPUとアクセラレーターチップを対象とする。
 データセンターにおけるクラウドサービス高速化に伴ってGPUやFPGAベースアクセラレーターの採用が進んできた。2022年末から2023年には生成AIブームが起こり、生成AI構築にはLLMの精度を上げ、従来よりも桁違いのパラメーター数を処理する必要があるため需要が急増した。2024年に入っても需要は増えており、市場は前年比2.3倍が見込まれる。
 2.5Dパッケージやデータ伝送の高速化を可能とするHBM(広域帯メモリー)の生産供給能力の限界が市場に与える影響が懸念されるが、生成AIの普及とともに需要は高まるため、市場拡大が続くとみられる。
ターボ冷凍機
2024年見込2023年比2030年予測2023年比
1,137億円122.0%2,420億円2.6倍
 データセンター向けのターボ冷凍機を対象とする。データセンター内の地下施設に設置されるケースが多く、省エネルギーかつ安定した運転が可能な特徴をもつため、需要が増えている。
 2024年は生成AI関連の需要増を背景とする大幅な設備投資増加に伴って市場が拡大している。北米のハイパースケールデータセンターをはじめデータセンター1棟当たりの受電容量が伸長しており、冷却能力向上へのニーズが益々高まることなどから、2030年の市場は2023年比2.6倍が予測される。
冷却水(PAO/PFAS/エチレングリコールなど)
2024年見込2023年比2030年予測2023年比
1,440億円192.0%7,630億円10.2倍
 データセンターでサーバーを液体冷却する際に用いられる冷却水・クーラント液を対象とした。
 生成AIの開発競争激化により、HPC(ハイ パフォーマンス コンピューティング)やAIサーバーなど使用電力量や発熱量が高い製品の採用が増加している。そのため、DCファンによる空冷のみでは冷却できず、液体冷却需要が高まっていることから、市場が拡大している。
 今後もAIサーバーの普及に伴って液体冷却の需要は増加するとみられるため、市場拡大が続くと予想される。
DRAM
2024年見込2023年比2030年予測2023年比
4兆4,137億円146.0%25兆5,915億円8.5倍
 サーバー、グラフィックボード向けのDRAMを対象とした、揮発性の高速メモリーであり、データの一部保存などに使用される。サーバー向けのDDR、グラフィックボードに採用されるGDDR、また、HBMは高容量・高速伝送が可能なためAIサーバー向けで需要が増えている。
 2024年は各ベンダーで在庫が確保できていないため、需要が高まっている。また、AIサーバーへの設備投資増加に伴って、AIサーバーで採用されるHBMが大きく伸びており、市場拡大につながっている。
 今後は、HBMの量産が進み大きく伸長すると予想され、2030年の市場は2023年比8.5倍が予測される。
内容の詳細につきましては『2024 データセンター・AI/キーデバイス市場総調査』をご覧ください。
報道関係のお問い合わせは
富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3241-3473(窓口:富士経済グループ本社 広報部)

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