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『2025 先端/注目半導体関連市場の現状と将来展望 市場編』まとまる(2025/2/20発表 第25019号)
先端半導体デバイスや製造装置などの世界市場を調査
- ■2030年世界市場予測(2023年比)
- ■先端半導体デバイス14品目 194兆4,037億円(3.2倍)
規模の大きいサーバー向けCPUやAIアクセラレーターの伸びが続く- ■AIアクセラレーター 25兆3,132億円(12.1倍)
処理能力の向上を目的に、搭載数が増える
2027年以降は、光通信やCo-Packaged Optics採用製品の登場も需要増加に貢献
マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋 TEL:03-3241-3490 社長:田中 一志)は、AI関連クラウドサービスの台頭で、大手クラウドベンダーを中心に高付加価値製品の需要が高まっている半導体デバイスや材料、製造装置の市場を調査した。その結果を「2025 先端/注目半導体関連市場の現状と将来展望 市場編」にまとめた。
この調査では、先端半導体デバイス15品目、半導体材料15品目、半導体製造装置4品目、その他部品材料3品目、主要半導体使用製品4品目の市場を調査し、将来を展望した。なお、メーカーやベンダーなど主要半導体関連プレーヤーの動向は、「2025 先端/注目半導体関連市場の現状と将来展望 企業編」でまとめる。
- ■注目市場
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■AIアクセラレーター
- AIサーバーのCPUの並列処理性能を補うために使用される。推論用AIサーバーで2個、学習用AIサーバーで8個搭載されるケースが多い。
2022年末に登場した「ChatGPT」などの生成AIにおける学習用として2023年に大きく市場が拡大した。先端プロセスを用いる半導体メーカーの生産能力が確保されているため、2024年も市場拡大は続くとみられる。
学習用AIサーバーへの投資ブームは2027年頃に落ち着くとみられるが、処理能力の向上を目的に、搭載数の増加が続くと予想される。また、2027年以降、光通信やCo-Packaged Opticsを採用した製品も登場するとみられ、より高速な処理が可能となることなどからさらに需要が高まり、2030年の市場は2023年比12.1倍が予測される。- ■サーバー向けCPU
2024年見込 2023年比 2030年予測 2023年比 23兆895億円 119.5% 46兆9,656億円 2.4倍
2026年頃までは、大手クラウドベンダーを中心とした投資が続き、学習用AIサーバー向けが市場拡大をけん引すると予想される。学習用AIサーバーへの投資が落ち着く2027年以降は推論用AIサーバー向けが伸長し、2030年の市場は2023年比2.4倍の46兆9,656億円が予測される。- ■DRAM、NAND
2024年見込 2023年比 2030年予測 2023年比 DRAM 13兆6,500億円 186.2% 46兆2,000億円 6.3倍 NAND 10兆2,100億円 185.0% 35兆円 6.3倍
今後も、GPUの高性能化、スマートフォンやPCなどのAI対応の進展に伴って、記憶装置に求められる容量が増加していることから、引き続き市場は拡大するとみられる。特に、AIアクセラレーターで需要が高まるHBMは高価格であることから市場拡大に大きく貢献すると予想される。- NANDは、2024年の市場は、セット機器の需要が回復に向かっていることやデータセンターで採用されるSSDの容量が増加していることから、前年比85.0%増が見込まれる。
現在、AIサーバーの登場によって、高容量かつ高速伝送可能なSSD向けの需要が増加している。今後、AIサーバーの増加と共にE-SSDを中心に大きく伸長するため、2030年の市場は2023年比6.3倍の35兆円が予測される。また、スマートフォンやPCで採用が多いMobile NANDやC-SSDも、堅調な需要が期待される。 - AIサーバーのCPUの並列処理性能を補うために使用される。推論用AIサーバーで2個、学習用AIサーバーで8個搭載されるケースが多い。
- ■調査結果の概要
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■先端半導体デバイス14品目の世界市場
2024年見込 2023年比 2030年予測 2023年比 82兆6,556億円 135.1% 194兆4,037億円 3.2倍
今後は、2027年頃に学習用AIサーバーへの投資ブームが一時的に収束するとみられ、ロジックの伸びの鈍化が懸念されるが、規模の大きいサーバー向けCPUやAIアクセラレーターは需要増加が続くとみられる。さらに、容量拡充ニーズによってメモリー向けは引き続き伸長すると予想されるため、2030年の市場は2023年比3.2倍が予測される。 -
■半導体製造装置4品目の世界市場
2024年見込 2023年比 2030年予測 2023年比 6兆6,750億円 99.7% 11兆4,496億円 171.0%
2025年以降は、デバイスメーカーの生産能力増強や次世代技術に向けた設備投資によって市場拡大が予想される。EUVを中心に露光装置が伸長するほか、レガシープロセスや化合物半導体の底堅い需要に加え、先端半導体での需要が高まり、ドライエッチング装置やスパッタリング装置が伸びるとみられる。CVD装置もDRAMやNAND、先端ロジック向けの好調を背景に続伸が予想される。
内容の詳細につきましては『2025 先端/注目半導体関連市場の現状と将来展望 市場編』をご覧ください。
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- 富士キメラ総研広報担当 Tel. 03-3241-3473(窓口:富士経済グループ本社 広報部)