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−調査の背景− |
- 2013年末に、中国最大のモバイル通信キャリアである中国移動(China Mobile)によって、4G通信としてTD-LTEが正式に開始された。中国移動では、2014年の1年間で2億台以上のスマートフォンの調達計画を発表しており、その半分の1億台がTD-LTE(4G)対応とし、TD-LTE市場は一気に垂直立ち上げされる見通しである。TD-LTE対応のスマートフォンとしては、iPhone5sをフラッグシップの頂点として、Androidスマートフォンを手がける各社からもハイエンド機種の投入が予定されているが、2014年後半には、ハイエンドだけでなく、ミドルレンジやローエンドのリーズナブルな価格帯においても4G化が計画されている。
- 2013年には、中国においても、スマートフォン化の流れが加速する中で、フィーチャーフォン時代のメーカーは淘汰された。かつて中国市場を席巻したNokiaやMotorolaなどのグローバルブランドは見る影もなくなり、そのシェアを奪い合うかのように中国の地場ブランドが大きく成長した。HuaweiやZTE、Lenovo、Coolpadの大手国産ブランドメーカーが先行して拡大し、続いて、2012年には、新興メーカーとしてのXiaomiやMeizuが頭角を現している。また、かつてはフィーチャーフォンを展開していたOppo、BBK、Gioneeなどでも、スマートフォンへの転換を成功させた。これらの地場ブランドが急速に発展できた背景には、かつてのグローバルメーカーが築いてきた産業サプライチェーン(部品ベンダーやEMS拠点など)の活用がある。市場シェアが新旧交代しただけにとどまらず、産業構造の中で役割の入れ替わりが進んでいる状況を見ても、中国の地場スマートフォンメーカーの発展は、一過性のものではなく、品質面からも裏打ちされており、決して侮ることはできない。
- 2014年における中国のスマートフォン産業の発展は、4G(TD-LTE)の普及に確約された中国国内市場の旺盛な需要があるが、中国のスマートフォンメーカーは、国内市場にとどまらず、積極的に海外市場への展開を進め、グローバルブランドのシェアを海外市場でも奪っていきたいとしている。また、中国のスマートフォンメーカーによる海外戦略は、新興国向けの低価格機種にとどまらない。欧米などの先進国市場に対しても、低価格でありながら、しっかりと4G通信やクアッドコアに対応した高いコストパフォーマンスでの展開が計画されている。中国のスマートフォン産業全体としてのグローバル市場における存在感はますます大きくなることは間違いないが、今後の「勝ち組」と「負け組」の見極めが、より重要になっていくと考えることができる。
- 本調査資料では、以上の背景を踏まえて、中国のスマートフォン市場と産業が2014年以降にどのような発展を遂げるのかを読み解くために必要な最新情報を掲載した。掲載情報は全て中国現地でのフィールドリサーチで収集を行った。中国のスマートフォン産業の全体像を捉えるだけでなく、中国国産ブランドメーカー(主要15社)の個別ケーススタディの中では、各社が、2013年までにどのようにスマートフォン市場に参入し、どのように発展を遂げてきたのか?また、2014年以降に、どのような方向性で進んでいくのかを明確化した。ブランドメーカー以外にも、中国のスマートフォン産業を縁の下で支えているデザインハウスについても、同様に15社の実態調査を行っており、本調査資料では、合計で30社の個別企業事例研究を掲載した。
- 本調査資料に掲載した、日本国内からはなかなか捉え難い最新かつ詳細な中国現地で収集した生の情報が、関係各社が中国市場を攻めていく上での基礎資料としてお役に立てば幸いである。
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−調査目的− |
- 本調査資料では、スマートフォン市場の拡大する中で、非常に大きなウェイトを占める中国における主要な携帯電話関連メーカーや関連するサプライチェーンの最新動向を把握・分析することで、中国国内市場だけでなく、中国を中心としたグローバル市場でのスマートフォン市場の将来展望を行うことを調査の目的とした。
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−調査対象− |
- 1) 中国スマートフォンメーカー(15社)
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1. Huawei
2. ZTE
3. Lenovo
4. Coolpad
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5. Xiaomi
6. Oppo
7. BBK
8. Gionee
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9. K-touch
10. Meizu
11. TCL
12. Hisense
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13. Haier
14. Konka
15. Changhong
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- 2) 中国スマートフォン設計デザインハウス(15社)
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1. Huaqin
2. Longcheer
3. Wingtech
4. Simcom
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5. CG Mobile
6. RagenTek
7. Techain
8. Huiye
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9. Vanzo
10. BYD
11. Water World
12. Tinno
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13. TopWise
14. NTD
15. TechFaith
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−目次− |
- I. 総括(1)
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- 1. 中国におけるスマートフォン市場の概要(3)
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1) 2013年の中国でのスマートフォン市場の最新状況(3)
2) 中国における主要スマートフォンメーカーの概要と各社の戦略比較(8)
- 2. 中国における主要携帯電話メーカーの動向(14)
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1) 中国ローカルブランドメーカーのスマートフォンへの移行状況(14)
2) 中国国産ブランドメーカーのスマートフォンでの海外展開の仕切り直し(15)
3) 海外各国市場における中国国産ブランドの展開状況(20)
- 3. 中国におけるモバイル通信キャリアの動向(28)
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1) 中国における携帯電話の通信方式(28)
2) 中国におけるモバイル通信キャリア各社の動向(29)
- 4. 中国における携帯電話のサプライチェーン(32)
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1) 中国におけるスマートフォンの設計と製造の委託関係(32)
2) 中国におけるデザインハウス(IDH)業界の概要(33)
- 5. 中国におけるスマートフォンのキーデバイス動向(40)
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1) 中国におけるスマートフォンのチップセット動向(40)
2) 中国におけるパワーアンプ動向(47)
3) 中国におけるスマートフォンのディスプレイ動向(50)
4) 中国におけるスマートフォンのカメラ動向(54)
5) 中国におけるスマートフォンの電池動向(58)
6) 中国におけるタブレットのチップセット動向(62)
- II. メーカーケーススタディ(65)
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1. Huawei(67)
2. ZTE(76)
3. Lenovo(84)
4. Coolpad(92)
5. Xiaomi(100)
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6. Oppo(107)
7. BBK(115)
8. Gionee(122)
9. K-touch(130)
10. Meizu(138)
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11. TCL(146)
12. Hisense(155)
13. Haier(163)
14. Konka(170)
15. Changhong(178)
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- III. IDH/ODMケーススタディ(185)
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1. Huaqin(187)
2. Longcheer(192)
3. Wingtech(197)
4. Simcom(202)
5. CG Mobile(207)
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6. RagenTek(212)
7. Techain(217)
8. Huiye(221)
9. Vanzo(225)
10. BYD(229)
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11. Water World(234)
12. Tinno(238)
13. TopWise(243)
14. NTD(247)
15. TechFaith(251)
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