◆マルチクライアント調査レポート:2023年08月30日発刊
自動車用非鉄金属市場の将来展望
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電動化、軽量化により急増する非鉄金属市場を形状別に徹底分析 |
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−はじめに− |
- ガソリン車やディーゼル車に使用される非鉄金属においてアルミニウムと銅の使用量が多いが、アルミニウムは軽量化材料、銅は機能材料として採用されてきた。アルミニウムはアルミダイカスト合金や合金板材として鉄からの置き換えが中心であり、銅はワイヤハーネス用銅線や小型モーター巻線、コネクタ端子材としての採用が中心となっている。
- 環境規制により急激に需要が拡大しているEVなどの電動車では、バッテリーや駆動モーター、インバーター、DC-DCコンバーター、充電器などの構成部材としてアルミニウムや銅が必須の材料となっている。特にバッテリーは正極材やセル外装材、バッテリーケースにアルミニウムが使用され、負極材とバスバーに銅が使用されている。EV用バッテリーは非常に大型であり、車種によってはバッテリー重量が500kgを超えるケースも多く、非鉄金属が大量に採用されている。
- 非鉄金属がEVシフトに伴い需要が急拡大する一方で、資源や材料の確保、加工能力の不足といった新しい問題が顕在化してきており、また非鉄金属の製造面から排出されるGHG排出量が懸念されている。特に自動車メーカーのLCAにおけるGHG排出量のなかで、自動車メーカーに直接関わるScope1とScope2よりも、自動車メーカーの関与が困難なScope3の排出量が突出して多く、非鉄金属は鉄や樹脂と比較して製造に必要な電力が多いことからGHG排出量削減が求められている。
- 本マルチクライアント特別調査企画では自動車に使用される非鉄金属の中でアルミニウム、銅、マグネシウム合金に注目し、それぞれの材料の中でダイカスト合金、合金板、線、条、箔、粉といった形状別の市場観測を行った。各種非鉄金属、各種形状においてパワートレーンごとに採用部位や使用重量を把握し、鉄と非鉄金属の競合状況、異種非鉄金属間の競合状況を整理して市場を展望することで、関連各社の今後の事業展開における有益なマーケティングデータを提供することを目的とした。
- 本マルチクライアント特別調査企画が、未来の自動車産業に挑む全ての関係各位に、幅広くご活用いただけることを願っている。
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−調査目的− |
- 本マルチクライアント特別調査企画は、自動車に使用される非鉄金属の市場を板やダイカスト合金、また合金板、条、箔、線、粉といった形状毎に分類し、それぞれの採用部位の動向や今後のトレンドを把握したうえで、カーボンニュートラルに向けて各市場がどのように拡大し、変化していくか展望を明確化することで、有用なマーケティングデータを提供することを目的とした。
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−調査対象− |
- ■調査対象品目
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調査対象 | 形状別製品 |
アルミニウム | アルミニウムダイカスト合金・鋳造合金、アルミニウム合金板、アルミニウム線、アルミニウム箔 |
銅 | 銅条、銅線、銅箔、銅粉 |
マグネシウム合金 | マグネシウムダイカスト合金・合金板 |
- ■調査対象企業
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対象製品 | 市場規模分類 | 対象企業 |
アルミニウム | アルミニウム ダイカスト合金・鋳造合金 | 大紀アルミニウム工業、日軽エムシーアルミ、Alumetal Group、Century Metal Recycling、Huajin Group、Lizhong Alloy Group、Matalco、Oetinger Aluminium、Raffmetal、REAL ALLOY、Shunbo Group、Speira、Superior Aluminum Alloys、TRIMET Alminium、Ye Chiu Group、他 |
アルミニウム合金板 | UACJ、神戸製鋼所、Arconic、Bonnell Aluminum Extrusion Company、Chalco、China Zhongwang、Constellium、Hindalco、JINDAL Alminium、KAP、Mingtai Alminium、Shandong Nanshan Aluminium、他 |
アルミニウム線 | 住友電気工業/住友電装、古河電気工業、フジクラ、矢崎総業、Aptiv、LEONI、Lear、他 |
アルミニウム箔 | MAアルミニウム、UACJ製箔、堺アルミ、東洋アルミニウム、DONG-IL Aluminum、DongYangGuang Aluminum、Five Star Aluminium、North China Aluminium、Sam-A Alminium、Xinjiang Joinworld、他 |
銅 | 銅条 | DOWAメタルテック、JX金属、神戸製鋼所、古河電気工業、プロテリアル、三井住友金属鉱山伸銅、三菱マテリアル、Aurubis、Chinalco Luoyang Copper Processing、KME、Poongsan、Wieland、他 |
銅線 | SWCC、住友電気工業/住友電装、住友電工ウィンテック、古河電気工業、プロテリアル、矢崎総業、Aptiv、Elektrisola、Essex Furukawa Magnet Wire、LS Cable、Tongling Jingda Special Magnet Wire、他 |
銅箔 | JX金属、日本電解、福田金属箔粉工業、古河電気工業、三井金属鉱業、Anfui Tongguan Copper Foil、Chang Chun Petrochemical、Guangdong Jiujiang Defu Technology、Jiayuan Technology、Londian Wason、Lotte Energy Materials、Nanya Plastics、Nuode New Materials、SK Nexilis、他 |
銅粉 | 福田金属箔粉工業、JX金属、日本アトマイズ加工、GGP Metalpowder、Grim Advanced Materials、Kymera International、Pometon、他 |
マグネシウム合金 | マグネシウム ダイカスト合金・合金板 | Dead Sea Magnesium、Magontec、Regal Metal、Shuifa Magnesium、Yinguang Magnesium、Yunhai Special Metals、他 |
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−調査項目− |
- ■アルミニウム編、銅編、マグネシウム合金編
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1. 製品概要
2. 市場規模推移・予測
3. パワートレーン別 車両における1台当たりの金属使用量と動向
4. 採用部位別金属使用量(kg/自動車1台当たり)
5. パワートレーン別市場規模推移・予測
6. 地域別需要特性
7. タイプ・用途別動向
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8. メーカーシェア
9. メーカー動向
10. 参入メーカー一覧と各社生産拠点
11. LCA動向
12. 価格動向 (金属建値を除外した価格)【2023年Q3時点】
13. 金属が不足する可能性と生産能力動向
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−目次− |
- I. 総括編(1)
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1. 自動車用非鉄金属市場の将来展望(2)
2. 各種非鉄金属の形状別市場規模推移・予測(3)
3. 各種非鉄金属の自動車1台当たりの使用量【形状別】と今後の予測(10)
4. 採用部位における鉄/非鉄の競合動向(25)
5. 非鉄金属部品における材料変更動向(27)
6. 各種非鉄金属におけるLCA動向(32)
7. 各種非鉄金属が不足する可能性と生産能力動向(38)
8. 勢いを増す中国非鉄金属メーカー動向(40)
9. 各地域における二酸化炭素排出量規制と車両電動化目標(43)
10. 自動車生産ベース市場規模推移予測(パワートレーン別)(48)
- II. アルミニウム編(54)
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1. アルミニウムダイカスト合金・鋳造合金(55)
2. アルミニウム合金板(75)
3. アルミニウム線(92)
4. アルミニウム箔(102)
- III. 銅編(116)
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1. 銅条(117)
2. 銅線(133)
3. 銅箔(149)
4. 銅粉(168)
- IV. マグネシウム合金編(180)
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1. マグネシウムダイカスト合金・合金板(181)
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