◆市場調査レポート:1999年04月23日発刊

ディスプレイの市場展望(1999年版)

CRTディスプレイとフラットパネルディスプレイの今後の競合状況を総合分析
−調査の背景−
  • カラーディスプレイの市場はCRTによる家庭用カラーテレビ、業務用各種モニター需要の創出を第1ステップに、液晶パネル等カラーFPDによるノート型パソコン、カメラ一体型VTR、デジタルスチルカメラなど携帯型アプリケーション需要の創出を第2ステップとして展開してきた。

  • これに対して、'98年のカラーディスプレイ市場では、海外製TFTの進出と供給過剰による価格下落を背景に、FPD市場が金額ベースで大きく低迷する局面を見せ、このFPDの低価格化と画面の大型化を背景に、従来はサイズ、形状、価格の諸点から棲み分けられてきたCRTとFPDが同一用途で競合展開する第3ステップへ移行した。

  • カラーFPDの大型化・低価格化は、パソコンモニターや家庭用テレビへの進出を促進し、PDP壁掛けテレビや20インチ型TFT液晶テレビは、CRTにより構成されてきた年間1億台を超す巨大な家庭用テレビ市場を対象にし、'98年に末端価格で10万円を割ったTFTパソコンモニターは同4000万台を超すパソコン用CRTモニターの市場を対象にするなど、これら巨大市場の方向性に大きな影響を与えるものと予測されている。

  • 大型品によりCRTの市場に食い込むと同時に、FPDの優位点である小型軽量性を活かした独自アプリケーションの展開も携帯型カラーゲーム機、カラーPDAと着実に拡大している。

  • しかし、技術的に成熱したとみられていたCRTについてもデバイス形状を改良したフラットCRTの開発により、フラット型大型テレビのヒットを産み出すなど、メーカーの努力により需要を創出する余地をいまだ有していることを示した。なによりも成熱商品として世界市場における浸透は圧倒的であり、世界レベルで見た経済性汎用性の点で依然根強い需要層を有している。

  • CRTとFPD間の競合と併行して、同種デバイス内のタイプ別製品の競合も進行し、'98年のFPD市場では、TFTの価格下落によって相対的なSTNの価格面の優位が崩れ、コストパフォーマンスでのTFTの優位が確立し、STNメーカーでは生産の合理化、事業の見直しを進めるに至っている。

  • TFT内でも、韓国系製品の世界市場への浸透に続き、将来的には台湾製品の進出も見込まれており、国内大手メーカーを中心に、汎用品から反射型TFTや薄型製品など付加価値を有する高額品へ傾注する動きが強まっている。

  • 本資料では、今後CRTとFDPの両ディスプレイデバイスによる競合が進むと予測されるカラーディスプレイ市場の方向性を明らかにする為に、各デバイス毎のサイズ別のマーケット状況と採用アプリケーション品のマーケットを調査分析し、2000年以降のカラーディスプレイ市場の予測を行なった。

  • 本調査資料がディスプレイデバイス関連企業及びアプリケーション開発関係各社並びに担当者の事業展開の一助となる事を期待するものである。

−調査目的−
  • 映像表示のキーデバイスとして展開するCRTとFPDについて、タイプ別の用途展開、販売状況を調査するとともに、応用先アプリケーションである映像機器、情報アミューズメント、モニターディスプレイの市場を調査し、カラーディスプレイ市場の今後の方向性を明らかにする。

−調査対象−
カラーディスプレイデバイス
CRT(サイズ別・形式別)
FPD(サイズ別:2インチ以下〜60インチ)
アプリケーション
映像機器
  • カラーTV(4:3)
  • カラーTV(16:9)
  • デジタルTV
  • プロジェクションTV(CRT)
  • プロジェクションTV(液晶)
  • 複合TV(※集計・総括編のみ)
  • 液晶TV
  • プラズマTV
  • カメラ一体型VTR
モニターディスプレイ
  • パソコン用モニター(CRT)
  • パソコン用モニター(LCD)
  • 高精細モニター(CRT)
  • 高精細モニター(LCD)
  • 車載モニター
  • ビデオモニター
  • プロジェクションシステム(AV)
  • プロジェクションシステム(データ)
映像機器・アミューズメント
  • デスクトップパソコン
  • ノートブックパソコン
  • サブノートパソコン
  • PDA
  • カーナビゲーションシステム
  • デジタルスチルカメラ
  • パチンコ台

−調査項目−
<カラーディスプレイデバイス>
■ CRT
  • 世界市場規模推移予測(1997〜2002年、2005年)
      (ブラウン管:メーカー出荷ベース、数量・金額)
  • マーケットシェア('97、'98年:数量ベース)
  • フラット化動向
  • 技術・価格動向

■ FPD
  • 世界市場規模推移予測(1997〜2002年、2005年)
      (パネル:メーカー出荷ベース、数量・金額)
  • マーケットシェア('97、'98年:数量ベース)
  • デバイスタイプ別市場規模推移予測(1997〜2002年、2005年)
      (パネル:メーカー出荷ベース、数量・金額)
  • アプリケーション別市場規模推移予測(1997〜2002年、2005年)
  • 技術・価格動向

<アプリケーション(採用ハード機)>
  • 国内/海外市場規模推移予測(1997〜2002年、2005年)
      (メーカー出荷ベース、数量・金額)
  • 地域別市場規模推移予測(1997〜2002年、2005年)
      (北米・欧州・アジア/オセアニア・中南米・日本:メーカー出荷ベース、数量)

−目次−
()内は掲載ページ
I.総括編(1)
  1. ディスプレイのフィールド別優劣状況 (3)

  2. 主要ディスプレイデバイスタイプ別市場の位置付け('98年) (4)

  3. デバイスタイプ別サイズ別市場規模比較 (5)
    • CRT (5)
    • FPD (7)
    • 対応サイズ別デバイス市場規模比較 (9)

  4. フラットタイプCRTの分野別展開推移 (10)

  5. CRTサイズ別フラット化動向、及び地域格差('98年) (11)

  6. CRTタイプ別価格比較 (14)

  7. アプリケーション別市場分布状況 (15)

  8. アプリケーション商品別 国内・海外別市場規模比較 (16)

  9. アプリケーション商品別 国内・海外別成長性比較 (18)

  10. 分野別アプリケーション商品 市場規模(世界)予測 (19)

  11. 次世代ディスプレイの技術動向 (20)
II.市場概況編(11)
  1. 品目別市場規模推移(25)

    <1.ディスプレイデバイス>(25)
    1. CRT(25)
        1)タイプ別 (25)
          (1)世界市場 (25)
          (2)国内市場 (27)
        2)タイプ別サイズ別市場 (29)
          (1)世界市場 (29)
          (2)国内市場 (30)
          (3)海外市場 (31)

    2. FPD (32)
        1)タイプ別世界市場推移 (32)
          (1)TFT (32)
          (2)STN (32)
          (3)有機EL (33)
          (4)PDP(34)
          (5)その他 (34)
        2)サイズ別世界市場推移 (35)
          (1)数量ベース (35)
          (2)金額ベース (37)
    <2.アプリケーション商品 >(39)
      1)世界市場推移 (39)
        (1)数量ベース (39)
        (2)金額ベース (40)
      2)地域別市場推移 (41)
        A.映像機器 (41)
        B.モニターディスプレイ(44)
        C.情報機器・アミューズメント (47)
      3)カラーTV/モニター 地域別市場 (50)
        (1)カラーTV(4:3) (50)
        (2)カラーTV(16:9) (51)
        (3)パソコン用モニター(CRT) (52)
        (4)パソコン用モニター(LCD) (53)

  2. デバイス別サイズ別メーカーシェア (54)
    1. CRT(54)
    2. FPD(56)

  3. FPDサイズ別タイプ別ウエイト(58)
      (1)'98年実績(58)
      (2)サイズ別タイプ別ウエイト予測(60)
III.商品編(63)
<1.ディスプレイデバイス> (65)
  1. CRT (66)
    1. CPT4:3(〜19インチ) (66)
    2. CPT4:3(20〜24インチ) (68)
    3. CPT4:3(25インチ〜) (70)
    4. CPT16:9(〜24インチ) (72)
    5. CPT16:9(28インチ) (74)
    6. CPT16:9(32インチ〜) (76)
    7. CDT(15インチ) (78)
    8. CDT(17インチ) (80)
    9. CDT(20インチ〜) (82)
    10. フラットCRT (84)
    11. プロジェクター用CRT (86)

  2. FPD (88)
    1. 2インチ以下級 (88)
    2. 3インチ級 (94)
    3. 4インチ級 (100)
    4. 5インチ級 (106)
    5. 6インチ級 (112)
    6. 7〜8インチ級 (118)
    7. 9〜10インチ級 (124)
    8. 11〜12インチ級 (129)
    9. 13〜15インチ級 (135)
    10. 16〜20インチ級 (142)
    11. 21〜60インチ級 (146)
<2.アプリケーション商品> (153)
  1. 映像機器 (154)
    1. カラーTV(4:3) (154)
    2. カラーTV(16:9) (156)
    3. デジタルTV (158)
    4. プロジェクションTV(CRT) (160)
    5. プロジェクションTV(液晶) (162)
    6. 液晶TV (164)
    7. プラズマTV (166)
    8. カメラ一体型VTR (168)

  2. モニターディスプレイ(170)
    1. パソコン用モニター(CRT) (170)
    2. パソコン用モニター(LCD) (172)
    3. 高精細モニター(CRT) (174)
    4. 高精細モニター(LCD) (176)
    5. 車載モニター (178)
    6. ビデオモニター (180)
    7. プロジェクションシステム(AV) (182)
    8. プロジェクションシステム(データ) (188)

  3. 情報機器・アミューズメント (196)
    1. デスクトップパソコン (198)
    2. サブノートパソコン (200)
    3. PDA (202)
    4. カーナビゲーションシステム (204)
    5. デジタルスチルカメラ (206)
    6. パチンコ台 (208)
()内は掲載ページ
−お問い合わせ・お申し込みについて−
調査資料名
ディスプレイの市場展望(1999年版)

頒価
106,700円(税抜 97,000円)

発刊日
1999年04月23日

報告書体裁
A4版 原本コピー簡易製本

ページ数
209ページ

担当部署
株式会社富士キメラ総研 第二研究開発部門
TEL. 03-3241-3490 FAX. 03-3241-3491

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