◆マルチクライアント調査レポート:2004年11月01日発刊

サービス指向アーキテクチャの現状と将来展望

戦略的ビジネスプロセス実現の新潮流に関する調査・分析
−調査の背景−
  • 民間企業において業務処理にコンピュータが活用されるようになって既に40年近くが経とうとしている。その間に技術開発の面では、コンピュータの処理能力が飛躍的に向上し、またインターネットという文字通り全世界規模でのネットワーク・インフラが構築されるといった重要な進歩が見られた。しかし、そうしたインフラ面での進歩に比して、ユーザー側の情報技術利用に対するポリシー、あるいは製品やサービスを提供する側のビジネス・ポリシーといったソフト面に関しては、なお進歩・発展余地を残しているといわざるを得ない。

  • ITは産業の成熟度としては未だ発展途上にあり、導入プロジェクトには多分に試行錯誤あるいは暗中模索的な要素が含まれる。また一旦導入しても、比較的短期のうちにシステムの見直しが必要となるケースも多い。更に新しい情報技術の登場に際しては、ややもすると漠然とした期待感や取り残されてなるまいという焦燥感が先行し、計画性や一貫性を欠いたシステム開発に陥りやすい危険性をはらんでいる。

  • 昨今注目を集める情報処理に関するコンセプト群であるEAI(エンタープライズ・アプリケーション・インテグレーション)やEA(エンタープライズ・アーキテクチャ)などは、オープンシステムやエンドユーザー・コンピューティングの登場を一つの契機として企業システムに広がってきたカオスの解消を重要な目的とするという共通点が見出される。ユーザーの眼は、システムの新規開発よりも、むしろ既存システムの有効活用や運用コストの軽減などに向けられているのである。

  • 当調査プロジェクトが対象としたSOA(サービス指向アーキテクチャ)も、上記コンセプト群同様既存システムの再利用を促進することが、重要なキーテーマのひとつとして盛込まれている概念である。既存システムや新規に開発するシステムを単なる機能提供元としてではなく、一定のビジネス・ロジックを司る“サービス”を単位として連携するというものであり、技術面ではEAIツールなどを含むミドルウェア群やWebサービスなどに立脚するものである。しかしその適用範囲は、EAIのように既存システム間の連携にほぼ限定されるものではなく、新規システム開発においても、その理論設計について基本的な指標を与えるという意味で、より広範囲である。

  • SOAに対するIT業界ならびにユーザー企業における期待感は極めて高く、「オブジェクト指向の登場以来の画期的な方法論」として評されるケースもある。その一方でSOAのキーコンセプトである“サービス化”について、既存システムをサービス化することにはコスト面などで困難な課題が多いとの指摘があるほか、そもそも概念であるという性格から、多くのベンダでは自社ビジネスにおける関与の仕方やマーケティング・メッセージの発信方法などについて、明確な方向性を打ち出せないなどのいくつかの問題点が顕在化している。

  • 当調査プロジェクトは、主に以下に示す二点を目的として立案・遂行した。

    (1) まず様々な捉え方がされるSOAのコンセプトを整理し、その実現に供されるソフトウェアならびにサービスなど関連事業の範囲を明確にすると共に、それらの国内市場規模を把握する。

    (2) 当該ソフトウェアおよびサービスの主な提供ベンダにおける事業のポジション、現状の取組状況、ならびにSOAの将来性に関する見解を明らかにする。

  • 調査手法としては、ベンダの事業戦略に関するケーススタディを中心に、市場の現状把握と今後の展望についての検討というオーソドックスな手法を採用した。ただし当調査プロジェクトは、エマージングでかつ“アーキテクチャ”という比較的実態把握が困難なターゲットに関する、国内では先駆的な取り組みであり、SOAに関する体系的な基礎資料としてご活用いただけるものと自負している。


−調査目的−
  • SOAに対しては、理論面での優秀性が高く評価される一方、技術的な視点などから否定的な見解も散見される。当調査企画では、SOAの主要な構成要素とされる統合プラットフォーム製品、ESB製品、並びに関連するコンサルティング・サービス等を提供するベンダに対して直接面接取材を敢行し、現状の取り組みと当該取り組みの戦略的背景を成す市場に対する見解、並びに今後の方向性を明らかにし、もってSOAの将来像を描出することを目的とした。


−調査対象−
調査対象市場

(1) 関連ソフトウェア (2) 関連サービス

−目次−
はじめに(1)

調査設計(3)

A. 調査総括(6)

1. 2005年ならびに2010年におけるエンタープライズIT構造およびSOAの位置づけ(7)

2. SOAの有望性に対する評価および実態(9)
1)柔軟性および拡張性(9)
2)TCO(10)

3. 市場におけるイニシアティブ掌握のためのマーケティング戦略(11)
1)参入プレーヤの位置づけおよび市場構造(11)
2)マーケティング戦略の方向性(12)
3)マーケティング戦略一覧表(15)

4. 将来展望(16)

B. ソリューション(18)

1. SOAベース・ソリューションの定義(19)
1)SOAの定義(19)
2)SOAに基づくソリューション(22)
3)主な参入プレーヤーとカバー範囲(24)

2. 構成製品/サービスの類型(26)

3. 関連技術/概念(27)
1)ESB(27)
2)EA(29)

4. マーケティング・フォーカスおよびターゲット(30)

5. 主要ベンダ/製品一覧表(33)

C. 市場実態(34)

1. 市場概況(35)

2. 市場規模推移(36)
1)SOAベース・ソリューション全体市場(36)
   (1) トータル(36)
   (2) ソフトウェア/サービス別(37)
   (3) ユーザー業種別(39)
   (4) 導入目的別(41)
2)関連ソフトウェア市場(42)
3)関連サービス市場(43)

3. 需要動向(45)
1)先進導入事例にみるSOA採用目的(45)
2)採用範囲・業務(47)
3)企業属性による傾向(48)

4. 市場拡大要因/阻害要因(50)

D. ベンダ分析(16社)(51)

− 共通調査項目 −
1. 企業プロフィール

2. 事業の位置づけおよび市場参入目的/狙い

3. 事業実績推移

4. 事業戦略
1)事業推進体制
2)製品戦略
3)販売チャネル実態
4)ユーザーターゲット
5)プロモーション戦略
6)アライアンス戦略

5. 現状の課題及び今後の方向性

【市場見解】(143)
−お問い合わせ・お申し込みについて−
調査資料名
サービス指向アーキテクチャの現状と将来展望

頒価
660,000円(税抜 600,000円)

発刊日
2004年11月01日

報告書体裁
ファイル綴り報告書

ページ数
145ページ

担当部署
株式会社富士キメラ総研 第二研究開発部門
TEL. 03-3241-3490 FAX. 03-3241-3491

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