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包装材料は個包装から集積包装まで多種多様であり、その材質は単独材料から複合材料、高機能化材料へ移行してきている。各種包装資材に共通して要求される機能は、品質保持性、加工適性、利便性、美観性などに加え、コスト性も大きなポイントとなっている。更に、環境性・安全性(廃棄物処理・有害物質等)も強く求められている。
多くの包装材料は、流通・商業活動及び日常生活において欠かせないものであり、このため包装材料市場は本来、景気の影響を受けにくい比較的安定的な市場特性を持つと言われてきた。しかし、景気の低迷、人口減少による消費量低下などから、停滞感が強くなっている。
一方で、バリアフリー、食の安全性、廃棄物削減などをキーワードとした包装資材ニーズは増しており、包装資材の高機能化が以前にも増して進んでいる。停滞感の強い市場環境の中で生き残るため、ユーザーニーズに則した製品開発が重要といえる。
また、環境ホルモンやダイオキシン問題がクローズアップされたことから、包装材料に対する消費者の環境性・安全性への意識が年々高くなり、特に食品分野では、食の安全性を問う問題が多発したことから、安全性意識は厳しいものになっていると考えられる。
循環型社会の確立の一環である「容器包装リサイクル法」は徐々に浸透しており、また、包材の商品開発においても低環境負荷特性(リサイクル性、易焼却性他)及び人体への安全性が一層重要視されるようになっている。
また、地球環境保護、プラスチック廃棄物の抑制などの環境施策が進められている。例えば、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等で使用されるレジ袋が有料化される。2006年以降には容器包装リサイクル法が改正され、環境省、経済産業省により有料レジ袋の普及に向けた具体策が決められる。
本調査レポートは、上記背景を踏まえ、前回版「2003年パッケージングマテリアルの現状と将来展望」(2003年4月発刊)を見直し、包装材各社へのヒアリング調査を実施した上、2008年に向かうパッケージングマテリアル市場の将来の方向性を、弊社独自のデータ分析で明確化するものである。関連企業の経営、研究、製造、販売等、マーケティング全般において御活用頂けるものと確信している。
本調査は容器・包装材料の市場規模推移、メーカーシェア、用途動向、材料動向、環境対策動向などを調査することで、パッケージングマテリアル市場の方向性を明確化することを目的とした。