◆市場調査レポート:2007年06月19日発刊

2007 ホームネットワーク関連市場調査総覧

通信インフラの変遷によるホームネットワークの方向性および通信と放送の融合に伴う関連市場の将来展望
−調査の背景−
  • 近年のブロードバンド環境の拡大は、家庭内におけるネットワーク化=ホームネットワークの進展へも派生し始めている。従来、AV機器や白物家電などと称された機器類にもアプリケーション対応への機能付加が図られ、ネットワークを構成するプラットフォームの役割を担うまでになっている。
  • そして、ホームネットワークのアプリケーションは、その機能により「エンタテインメント」、「家庭内機器コントロール」、「セキュリティ」、「生活支援」の4つのカテゴリを形成するまでになった。
  • 「エンタテインメント」では、2011年の7月の地上デジタル放送への全面移行に向けたデジタルTV市場の活況を筆頭に、DVDレコーダーやデジタルカメラ、デジタルオーディオ関連機器、家庭用ゲーム機、PCなど様々なデジタル機器の普及が進んでいる。これらの機器がHDMIやUSBといった有線規格やブリッジメディア、ディスクメディアによって繋がり、コンテンツの共有が行われている。また、家庭用ゲーム機等、ネットワークに接続することにより様々なサービスを享受できるプラットフォームに位置づけられている。
  • 「家庭内機器コントロール」は、エアコンや照明、給湯器などの家電/住設機器を家庭内のホームコントローラや外出先の携帯電話等によって運転状況を確認し、必要に応じて電源ON/OFFなどの遠隔操作を行うことができるプラットフォームとなっている。そして、家電メーカーや電力・ガス等エネルギー系のインフラ提供事業者がアプリケーションサービスを提供している。
  • 「セキュリティ」及び「生活支援」は、上記の「家庭内機器コントロール」にネットワークカメラや電気錠などの機器を組み合わせ、外出中の自宅内の遠隔モニタリングや異常発生時の通知・対処を行うサービス提供を可能にした。侵入者の検知の他、独居高齢者の生活状況を遠隔地の家族が確認したり、外出先からペットの様子を確認したりするのに利用される例などが具現化している。
  • しかし、これらのホームネットワークはいずれも普及スピードが決して速いとは言えず、その一因として、機器メーカー間の仕様や規格の統一が図られていないことと、利用者にとってホームネットワークの導入を決定付けるほどの魅力的なサービスが登場していないことが挙げられる。さらに家庭内において、ホームネットワークを利用するための有線/無線通信が十分に普及していないネットワークインフラ面の課題も残されている。
  • ネットワークインフラと並んで重要視されている放送インフラは、地上デジタル放送への全面移行に向けた動きの中で現行の著作権法を改正し、2008年以降IPマルチキャスト方式による地上デジタル放送の再送信が認められる方向となった。これにより通信キャリアによるインターネット/電話/映像サービスの「トリプルプレイ」が本格化し、FTTHサービスの普及が加速する可能性があり、コンテンツアプリケーションの確保が活発化している。
  • その一例として、国内主要TVメーカー等の出資によりテレビポータルサービス(株)が設立され、ネットワークに接続したデジタルTVに情報コンテンツを提供する「アクトビラ」サービスが2007年2月より開始されており、携帯電話へのワンセグ機能の搭載も含め「通信と放送の融合」が具現化しつつある。
  • 当調査レポートでは、新たな市場への変換を遂げようとしている「ホームネットワーク領域」に注目し、デジタル家電18品目、ホームネットワーク関連機器8品目を対象に、各品目の市場規模やシェア等の現行単独市場を把握し、機器間のネットワーク化を前提とした将来展望をまとめた。また、これらホームネットワーク関連機器の普及と相互関係にあるアプリケーションサービスでは、地上デジタル放送をはじめとする各種放送サービス、IPネットワークを活用した映像配信サービスや音楽配信サービス等、ホームネットワーク及び「通信と放送の融合」においてポイントとなる12品目を対象とした。さらに、ホームネットワークにおいて必要不可欠であるネットワークインフラでは、FTTHサービスやADSLサービスといったブロードバンドアクセスサービスをはじめとする6品目を対象とした。本調査資料が各企業の当該事業戦略において有益なマーケティングデータとなれば幸いである。
−調査目的−
  • 本調査資料では、デジタル家電市場、ネットワーク関連機器市場、アプリケーションサービス市場、インフラサービス市場に関する調査を行い、デジタル家電を中心としたホームネットワーク市場の現状と将来展望をまとめ、当該市場において今後事業を展開していく上での参考データを提供することを目的とした。
−調査対象品目(44品目)−
A. デジタル家電(18品目)
1. TV(LCD/PDP/プロジェクションTV)
2. DVDレコーダ(DVD/HDD・3in1・VTR一体型)
3. 次世代DVDプレーヤ/レコーダ
4. デジタルスチルカメラ
5. デジタルビデオカメラ
6. セットコンポ(CD/MD/DVD/HDD)
7. デジタルオーディオプレーヤ
8. ポータブルマルチメディアプレーヤ
9. 家庭用ゲーム機(据置型/携帯型)
10. パーソナルコンピュータ(デスクトップ/ノート)
11. ホームプリンタ
12. ネットワークメディアプレーヤ
13. ワンセグチューナ
14. 携帯電話端末
15. PHS端末(音声端末/データ通信端末)
16. カーナビゲーションシステム
17. ネットワークカメラ
18. テレビドアホン
B. ネットワーク関連機器(8品目)
1. 地上デジタルチューナ
2. CATV関連機器(CATVデジタルSTB/ケーブルモデム)
3. IP-STB
4. ブロードバンドルータ
5. 無線LAN機器
6. PLCモデム
7. ディスクメディア(CD/DVD/BD/HD DVD)
8. メモリーカード/USBメモリ
C. アプリケーションサービス(12品目)
1. 地上デジタル放送
2. 衛星放送サービス
3. CATVサービス
4. 映像配信サービス
5. モバイル向け放送サービス
6. TVポータルサービス
7. 音楽配信サービス
8. オンラインゲーム
9. EC
10. 白物家電ネットワークサービス
11. ホームセキュリティサービス
12. テレマティクス
D. インフラサービス(6品目)
1. FTTHサービス
2. ADSLサービス
3. CATVインターネットサービス
4. 携帯電話サービス
5. PHSサービス
6. 公衆無線LANサービス
−調査対象先−
1. 家電メーカー/住設機器メーカー 2. 通信・放送事業者 3. 関係官庁及び関連団体
−目次−
I. 総括編
1. ホームネットワーク関連市場の将来展望と動向把握(3)
1) ホームネットワーク市場の展望(3)
2) ホームネットワーク関連市場動向(5)
3) ホームネットワーク市場の方向性(10)
2. アプリケーション別ホームネットワーク展開動向(14)
1) エンタテインメント(14)
2) 家庭内機器コントロール(17)
3) セキュリティ(19)
4) 生活支援(21)
3. ホームネットワーク関連技術/規格/団体の動向(23)
1) ホームネットワーク関連技術(23)
2) ミドルウェア(27)
3) 圧縮フォーマット(29)
4) 著作権保護技術(コピーガード)(31)
5) UOPF(33)
6) NICT(34)
4. 「通信と放送の融合」における現状と将来展望(36)
1) 通信・放送業界概況(36)
2) 放送サービス/映像配信サービスのロードマップ(39)
3) 通信・放送関連市場動向(41)
4) 利用者観点からの「通信と放送の融合」と、現行法規制の中でサービス開発を目指す事業者の取り組み(49)
II. 集計編
1. 品目別市場規模推移(数量/金額:2005年実績〜2011年予測)(55)
1) デジタル家電(55)
2) ネットワーク関連機器(59)
3) アプリケーションサービス(61)
4) インフラサービス(63)
2. 品目別メーカーシェア(数量/金額:2006年)(64)
1) デジタル家電(64)
2) ネットワーク関連機器(69)
3) アプリケーションサービス(71)
4) インフラサービス(72)
III. 個別品目編
A. デジタル家電市場(75)
A-1. TV(LCD/PDP/プロジェクションTV)(77)
A-2. DVDレコーダ(DVD/HDD・3in1・VTR一体型)(88)
A-3. 次世代DVDプレーヤ/レコーダ(94)
A-4. デジタルスチルカメラ(101)
A-5. デジタルビデオカメラ(108)
A-6. セットコンポ(CD/MD/DVD/HDD)(113)
A-7. デジタルオーディオプレーヤ(120)
A-8. ポータブルマルチメディアプレーヤ(128)
A-9. 家庭用ゲーム機(据置型/携帯型)(132)
A-10. パーソナルコンピュータ(デスクトップ/ノート)(139)
A-11. ホームプリンタ(147)
A-12. ネットワークメディアプレーヤ(153)
A-13. ワンセグチューナ(159)
A-14. 携帯電話端末(167)
A-15. PHS端末(音声端末/データ通信端末)(173)
A-16. カーナビゲーションシステム(179)
A-17. ネットワークカメラ(185)
A-18. テレビドアホン(189)
B. ネットワーク関連機器市場(193)
B-1. 地上デジタルチューナ(195)
B-2. CATV関連機器(CATVデジタルSTB/ケーブルモデム)(198)
B-3. IP-STB(206)
B-4. ブロードバンドルータ(209)
B-5. 無線LAN機器(214)
B-6. PLCモデム(221)
B-7. ディスクメディア(CD/DVD/BD/HD DVD)(225)
B-8. メモリーカード/USBメモリ(229)
C. アプリケーションサービス市場(239)
C-1. 地上デジタル放送(241)
C-2. 衛星放送サービス(245)
C-3. CATVサービス(251)
C-4. 映像配信サービス(256)
C-5. モバイル向け放送サービス(267)
C-6. TVポータルサービス(274)
C-7. 音楽配信サービス(277)
C-8. オンラインゲーム(280)
C-9. EC(283)
C-10. 白物家電ネットワークサービス(287)
C-11. ホームセキュリティサービス(290)
C-12. テレマティクス(293)
D. インフラサービス市場(297)
D-1. FTTHサービス(299)
D-2. ADSLサービス(304)
D-3. CATVインターネットサービス(308)
D-4. 携帯電話サービス(311)
D-5. PHSサービス(320)
D-6. 公衆無線LANサービス(326)
−お問い合わせ・お申し込みについて−
調査資料名
2007 ホームネットワーク関連市場調査総覧

頒価
106,700円(税抜 97,000円)

発刊日
2007年06月19日

報告書体裁
A4版 原本コピー簡易製本

ページ数
329ページ

担当部署
株式会社富士キメラ総研 第二研究開発部門
TEL. 03-3241-3490 FAX. 03-3241-3491

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