◆マルチクライアント調査レポート:2011年06月30日発刊
東日本大震災による国内IT市場への影響に関する短期・中期展望
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月刊BT 2011年5月・6月合併号 震災緊急レポート Vol. 3 |
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- ■このレポートには以下の最新版があります
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−調査の背景− |
- このたびの震災で亡くなられた方々に対し、深く哀悼の意を表すとともに、被災された皆様ならびにご家族・ご関係者の皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
- 東日本大震災は、地震、津波ならびに原発事故の複合災害という特徴を持つ。とりわけ原発事故に関しては、全国で休止状態にある原発の運転再開が困難となり、電力供給不安が全国的広がりを見せ始めるなど、我が国の社会・経済に対して重大な影響を及ぼしている。
- 当調査レポートは、震災による国内IT市場への影響について分析したものである。調査の結果、2011年度から2013年度に至る3ヵ年累計で1兆4,000億円の潜在需要が失われると推定するに至った(ただし当該推定には、震災による影響のほか、国内外の経済動向など外部要因による影響を含んでいる)。
- 震災は国内経済へ悪影響をもたらし、企業が業績悪化を背景として、IT投資を含む様々な支出を抑制する要因をもたらすと同時に、復興需要、あるいは事業継続のための投資など、企業のIT投資を促進する要因をもたらしている。当調査プロジェクトでは、これらの要因について詳細な分析を行うとともに、国内主要企業を対象とするアンケート調査(有効回答373件)を実施し、IT投資行動への影響やその具体的内容に関する情報を収集し、これら全ての情報を総合して分析を行った。
- 震災による企業業績の悪化が不可避となる中、多くの企業ではIT投資に対して、不要不急の支出を控える傾向が一層強まっている。企業にとって急を要しかつ必要欠くべからざる投資は、DR対策を主体とする事業継続に向けた投資と節電のための投資、セキュリティ強化のための投資などであり、2011年度以降はこれら分野へのIT投資の著しい偏重傾向が見込まれる。
- 当レポートが、企業の今後のIT戦略立案、あるいはITソリューションのビジネス戦略立案の基礎データとしてご活用いただければ幸甚である。
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−調査目的− |
- 国内の主要産業における業種別業界動向を踏まえ、東日本大震災によるIT市場へのインパクトの分析に主眼を置き、業種別/規模別/地域別にITニーズを多角的かつ客観的に把握することを目的とした。
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−調査対象業種− |
- 1) 業種:20業種およびその他を含む国内全体市場
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- (1) 製造業:
- 食料品、繊維/紙・パルプ、化学/石油・石炭/プラスチック/ゴム、鉄鋼/非鉄金属/金属製品、一般機械、電気機器、輸送用機器、精密機器、印刷・同関連業
- (2) 非製造業:
- 建設、電気/ガス、運輸、通信、卸売、小売、銀行/証券、生保/損保、情報サービス
- (3) 公共:
- 官公庁/地方自治体、医療
- (4) その他:
- 農業、林業、漁業、鉱業、木材・木製品製造業、家具・装備品製造業、なめし皮・同製品・毛皮製造業、窯業・土石製品製造業、その他製造業、放送業、映像・音声・文字情報制作業、郵便業(信書便事業を含む)郵便貯金取扱機関、政府関係金融機関、貸金業、投資業等非預金信用機関、補助的金融業、金融附帯業、不動産取引業、一般飲食店、遊興飲食店、宿泊業、病院・一般診療所・歯科診療所を除く医療業、保健衛生、社会保険・社会福祉・介護事業、学校教育、郵便局、協同組合、専門サービス業、学術・開発研究機関、洗濯・理容・美容・浴場業、その他の生活関連サービス業、娯楽業、廃棄物処理業、自動車整備業、機械等修理業、物品賃貸業、広告業、その他の事業サービス業、政治・経済・文化団体、宗教、その他サービス業、外国公務、分類不能の産業
- 2) 投資対象:3分野
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- (1) 設備:
- サーバー、ストレージ、ネットワーク機器、クライアント機器、プリンター、その他ハードウェア、ソフトウェア使用料・購入費
- (2) 開発:
- ソフトウェア作成委託費、システム設計・施工
- (3) 運用:
- システム運用、システム保守、ネットワーク/その他サービス
- 3) エリア:7エリア
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- (1) 北海道・東北(7道県)
- 北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県
- (2) 関東(6県)
- 茨城県、栃木県、群馬県、山梨県、長野県、新潟県
- (3) 首都圏(4都県)
- 埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県
- (4) 北陸・中部(7県)
- 岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、富山県、石川県、福井県
- (5) 近畿(6府県)
- 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
- (6) 中国・四国(9県)
- 徳島県、香川県、愛媛県、高知県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県
- (7) 九州・沖縄(8県)
- 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
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−目次− |
- はじめに(1)
- 調査設計(2)
- 第1章 調査総括(5)
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- 1.1 東日本大震災による国内IT市場へのインパクト(5)
- 1.2 我が国企業のIT投資行動の変化(6)
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1.2.1 事業継続への意識の高まり(6)
1.2.2 可用性の担保を主体とするセキュリティ対策(7)
1.2.3 サプライチェーンの強化(7)
1.2.4 テレワーク体制の整備(8)
1.2.5 企業運営に関するより抜本的な対策(8)
- 第2章 国内IT市場規模推移(9)
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- 2.1 トータル(9)
- 2.2 業種別(10)
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2.2.1 食料品(11)
2.2.2 繊維/紙・パルプ(14)
2.2.3 化学/石油・石炭/プラスチック/ゴム(16)
2.2.4 鉄鋼/非鉄金属/金属製品(20)
2.2.5 一般機械(23)
2.2.6 電気機器(24)
2.2.7 輸送用機器(27)
2.2.8 精密機器(30)
2.2.9 印刷・同関連業(32)
2.2.10 建設業(33)
2.2.11 運輸(37)
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2.2.12 卸売(40)
2.2.13 小売(46)
2.2.14 情報サービス(51)
2.2.15 通信(52)
2.2.16 電気/ガス(54)
2.2.17 銀行/証券(55)
2.2.18 生保/損保(57)
2.2.19 官公庁/地方自治体(59)
2.2.20 医療(60)
2.2.21 その他(61)
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- 2.3 エリア別/都道府県別(66)
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2.3.1 北海道・東北(67)
2.3.2 関東(68)
2.3.3 首都圏(69)
2.3.4 北陸・中部(70)
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2.3.5 近畿(71)
2.3.6 中国・四国(72)
2.3.7 九州・沖縄(73)
2.3.8 都道府県データ(74)
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- 2.4 投資費目別(75)
- 第3章 東日本大震災によるインパクト(78)
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- 3.1 トータル(2011年度〜2013年度 3ヵ年累計)(78)
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3.1.1 概要(78)
3.1.2 インパクト想定の前提となる事象(79)
- 3.2 インパクト種類別(79)
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3.2.1 短期:震災により逸失したIT資源の復興にかかる需要(79)
3.2.2 中期:経済の低迷に伴うIT支出の縮小(79)
3.2.3 長期:事業継続の強化を目的とする対策強化需要(79)
- 第4章 短期インパクトの内訳(81)
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- 4.1 製品/サービスカテゴリ別(2011年度〜2013年度累計)(81)
- 4.2 県別(2011年度〜2013年度累計)(82)
- 4.3 推計における基礎データ(83)
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4.3.1 東北3県に立地する企業数(83)
4.3.2 被災企業数(83)
- 第5章 ユーザーアンケート調査結果(84)
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- 5.1 回答者属性(84)
- 5.2 回答結果(85)
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5.2.1 震災前に計画していた、2011年度のIT予算の2010年度実績に対する増減(85)
5.2.2 震災後のIT予算の見直し(86)
5.2.3 データセンターの利用状況(87)
5.2.4 震災によるデータセンター利用態度への影響(88)
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