◆市場調査レポート:2018年10月11日発刊

2018 ネットワークセキュリティビジネス調査総覧(上巻)

上巻:市場編
−はじめに−
  • 2017年は「WannaCry」などメディアで大きく取り上げられたランサムウェアが個人、法人を問わず多くの被害をもたらした。2018年に入り、ランサムウェアの被害は減少傾向にあるが、新たな脅威として、日本で広く普及しているPCやサーバーで利用される「Windows」に組み込まれたツールを利用したファイルレスマルウェアや国内でも大手企業を中心に被害が拡大したビジネスメール詐欺など新たな脅威が続々と登場している。また、サンドボックスなどの仮想環境では動作しないマルウェアも登場するなど、日々サイバー攻撃が高度化している。
  • こうした中、新たなセキュリティ技術も続々と登場しており、企業のセキュリティ対策も複数カテゴリーで防御を行う多層防御の強化に加え、エンドポイントにおける脅威侵入後の対策としてEDRの導入も国内で拡大している。さらに、ネットワークやシステムだけでなく、従業員のセキュリティリテラシー向上に向けた取り組みも進むとみられ、セキュリティ関連の教育サービスの拡充が進んでいくとみられる。
  • 近年は多様なシステムのクラウド化が進んでいることや、製造業を中心にIoTが徐々に普及するなど、従来のセキュリティ対策に加え、新しいセキュリティ対策が求められている。例えば、クラウド利用の可視化や制御を行うCASBやIoT向けセキュリティツールなどが登場している。また、AIを活用し、より高度なセキュリティ対策を行う製品やサービスも登場している。また、金融業では進んでいるが、他の業界でも固有のサイバーセキュリティガイドラインが整備され、その準拠を目的にセキュリティ対策を進めるケースも増加するなど、セキュリティビジネスの好調さに寄与しているとみられる。
  • 一方で、セキュリティビジネスを取り巻く環境として、セキュリティ人材の不足は年々深刻化しており、特にユーザー企業におけるセキュリティエンジニア不足が進み、多様化するセキュリティ対策を自社で管理、運用することが困難になりつつある。近年は企業内CSIRTの設置など、セキュリティ対策への意識が高まっている一方で、その構成員としてセキュリティに特化した人材がいないため、効果的に機能しないケースが散見される。IPAが公開した「企業のCISOやCSIRTに関する実態調査2017」によるとCSIRTを設置したものの期待したレベルを満たしていると考える企業は18.4%と米国の60.8%、欧州の45.4%に比べ著しく低く、現在のCSIRTを見直すためのコンサルティングなどの需要が拡大している。
  • こうした背景から、サイバーセキュリティの運用を外部に委託するケースが拡大しており、MSSニースがより高まっている。各ベンダーではセキュリティ製品と運用を合わせたサービス展開を強化するとともに、ユーザーの運用負荷軽減を目的に製品のクラウド化を進めるといった動きもより顕著になっている。
  • 本市場調査資料「2018ネットワークセキュリティビジネス調査総覧 上巻」においては、増加するセキュリティ投資、多様化/高度化するサイバー攻撃への対策、IoTやAI、セキュリティ人材不足の影響などに対し、参入事業者のセキュリティ関連市場への見解、取り組みや事業戦略を調査、分析し、今後のセキュリティソリューションのトレンドを明確にすることを目的とした。本市場調査資料が当該ビジネスに関わる事業者において、競争優位を確立するマーケティング基礎データとして活用されることを切に望むものである。
−調査目的−
  • 新たなビジネストレンドが台頭するセキュリティ市場において、セキュリティサービス、セキュリティ製品の各市場動向に関する調査、分析を行うことで、今後のセキュリティ市場の方向性やトレンドを明確化し、当該ビジネスに関わる事業者に対して有用なマーケティング基礎データの提供を目的とした。
  • 本市場調査資料は、セキュリティサービス/セキュリティ製品市場を把握する《上巻:市場編》と当該ビジネスに関わるセキュリティソリューションプロバイダーならびにセキュリティツールベンダーの事業戦略を把握する《下巻:企業編》の2分冊で構成する。本市場調査資料《上巻:市場編》においては、セキュリティサービスならびにセキュリティ製品の詳細な市場動向の把握を行い、セキュリティ市場動向の検証、分析を多角的に行った。
−調査対象製品−
1. セキュリティサービス16品目
2. セキュリティ製品26品目
合計42品目
−調査項目−
1. セキュリティサービス
1. 調査対象市場の定義・範囲
2. 市場概況
3. 主要参入企業のマーケティング戦略
4. 市場規模推移
5. 上位ベンダーにおける提供状況
6. 他サービス/製品との相関関係、競合状況
7. ビジネス動向と今後の方向性
8. 主要サービス一覧
2. セキュリティ製品
1. 調査対象市場の定義・範囲
2. 市場概況
3. 主要参入企業のマーケティング戦略
4. 市場規模推移
5. 市場占有率
6. 他サービス/製品との相関関係、競合状況
7. ビジネス動向と今後の方向性
8. 主要製品一覧
−目次−
I. 総括編(1)
1. セキュリティサービス/製品市場の展望(3)
2. カテゴリー別市場展望(7)
3. 注目市場分析(15)
4. 提供形態別動向(20)
5. セキュリティビジネスを取り巻く環境(24)
6. サービス基盤向け動向(29)
7. IoT向けセキュリティの現状と将来展望(32)
8. クラウドサービス基盤向けセキュリティビジネス動向(36)
9. セキュリティビジネスにおけるAI活用動向(40)
10. セキュリティ人材不足によるセキュリティビジネスへの影響(42)
11. エンドポイントセキュリティを取り巻く環境(43)
12. ユーザー規模別動向(48)
13. ユーザー業種別動向(51)
14. 市場規模推移(57)
II. セキュリティサービス/製品編(61)
1. セキュリティサービス(63)
1-1 ウイルス監視サービス(64)
1-2 DDoS攻撃対策サービス(68)
1-3 統合セキュリティ監視サービス(72)
1-4 不正アクセス監視サービス(77)
1-5 メールセキュリティサービス(82)
1-6 Webアプリケーション脆弱性検査サービス(87)
1-7 WAF運用管理サービス(92)
1-8 電子認証サービス(97)
1-9 DaaS(102)
1-10 インシデントレスポンスサービス(107)
1-11 CSIRT構築支援サービス(110)
1-12 SIEM運用管理サービス(114)
1-13 セキュリティ教育・トレーニングサービス(118)
1-14 セキュリティ検査・監査サービス(122)
1-15 セキュリティ/BCPコンサルティングサービス(127)
1-16 メール標的型攻撃訓練サービス(132)
2. セキュリティ製品(137)
2-1 ウイルス対策ツール(138)
2-2 検疫ツール(146)
2-3 セキュリティ監視ツール(153)
2-4 DDoS攻撃対策ツール(157)
2-5 標的型攻撃対策ツール(162)
2-6 ファイアウォール/VPN/UTM関連製品(170)
2-7 フォレンジックツール(183)
2-8 電子メールアーカイブツール(187)
2-9 メール暗号化/メール誤送信対策ツール(192)
2-10 メールフィルタリングツール(196)
2-11 Webアプリケーションファイアウォール(200)
2-12 Webセキュリティアプライアンス(207)
2-13 Webフィルタリングツール(211)
2-14 セキュリティ検査ツール(215)
2-15 シングルサインオン(222)
2-16 デバイス認証ツール(227)
2-17 統合ID管理ツール(231)
2-18 特権ID管理ツール(236)
2-19 認証デバイス(242)
2-20 ワンタイムパスワード(253)
2-21 EDR(259)
2-22 端末管理・セキュリティツール(264)
2-23 モバイルセキュリティ管理ツール(280)
2-24 統合ログ管理ツール(SIM/SIEM)(285)
2-25 産業用制御システム/組み込み型セキュリティ製品(292)
2-26 データベースセキュリティ(297)
−お問い合わせ・お申し込みについて−
調査資料名
2018 ネットワークセキュリティビジネス調査総覧(上巻)

頒価
132,000円(税抜 120,000円)

発刊日
2018年10月11日

報告書体裁
A4版 原本コピー簡易製本

ページ数
301ページ

担当部署
株式会社富士キメラ総研 第二部門
TEL. 03-3241-3490 FAX. 03-3241-3491

ISBNコード
ISBN978-4-89443-861-3

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