◆市場調査レポート:2009年11月09日発刊

デジタルサイネージ市場総調査 2010

『デジタルサイネージ』の市場分野別動向:広告市場〜コンテンツ制作・配信サービス、
機器・システム市場、参入企業の事業展開/ユーザー分析:有望分野の検証
−調査の背景−
  • 『デジタル サイネージ』とは、ディスプレイを活用した電子データによる各種情報表示システムであり、現在、店舗/商業施設、鉄道/交通施設等における広告/インフォメーション用としての設置が急増している。近年のブロードバンド等インフラの整備及び液晶/PDPといった設置性の優れる薄型で且つ高画質な大画面ディスプレイの製品増加や関連システムを含めた低価格化により、市場は拡大傾向で推移している。
  • 『デジタル サイネージ』の最大のメリットは「複数拠点へのリアルタイムな一括配信/管理」、「時間帯/設置場所に応じた表示の切り替え/スケジュール管理」によるポスター等の貼り替え作業の削減、タイムリーかつ効果的な情報表示を可能とすることである。また、ネットワーク化やタッチパネル機能の付加によるインタラクティブな活用や、携帯電話/ICタグとの連携、顔認識システム/ソフト等との連動による自動表示切り替えといった新たな活用も見られている。
  • 当初、ディスプレイ〜システムを取扱うメーカー主導でハードを中心に当該市場は形成されてきたが、導入後のコンテンツ制作/配信/運営サービスを担うサービス業者の増加や、同システム(媒体)を用いた広告ビジネス等様々なビジネスが展開されている。特に、システムの低コスト化によりシステム構築/販売市場の伸びが鈍化する中で、今後は導入後のビジネスとしてASPサービスや広告市場の拡大が期待されており、ディスプレイ/システムメーカーに加えて、幅広い業種/業態の企業が当該市場へ参入している。
  • 当調査では、『デジタルサイネージ』市場を、ディスプレイ/システムの販売〜構築までを対象とした「システム販売/構築市場」、配信システム導入後の「コンテンツ制作/配信サービス市場」、『デジタルサイネージ』システムを広告媒体として活用した「広告市場」の大きく3つに分類した。また、電子POPや従来からのビルボード広告を含め「広義のデジタルサイネージ」として全体市場を算出した他、本来のサイネージのメリットを活かせるネットワーク配信対応を対象とした「狭義のデジタルサイネージ」としても市場規模を算出している。
  • 今回の調査結果としては、2008年秋の世界的な金融不安を発端とする景気悪化の影響により、システム販売/構築市場の伸び方が鈍化したことや、更に企業の広告費削減により、ビルボード広告の減少など、昨年見込んでいた市場規模までの拡大とはならず、2009年の広義のデジタルサイネージ市場は、前年比100.5%の602.7億円と横ばいに留まっている。ただし、そういった状況下においても、狭義のデジタルサイネージ市場としては、同114.3%と依然として二桁成長で推移している。
  • 2010年以降においては、景気回復とともに広義のデジタルサイネージ市場も再び拡大成長に転じ、更に狭義のデジタルサイネージ市場は20%前後の伸びで推移していくものと予測される。今後は、導入後のコンテンツ制作/配信サービスや広告市場が市場を牽引し、広義のデジタルサイネージ市場としては2012年約830億円の市場に、2015年には1,260億円以上の市場にまで拡大が予測されるなど、引き続き注目度の高い市場として、新規参入企業も依然として増え続けている。
  • 当調査資料が、新旧問わず当該市場参入企業各社にとって、今後の事業戦略や製品開発/新サービス展開上、有益なマーケティングデータとして活用されることを切に望んでいる。
−調査目的−
  • 本調査資料は、『デジタル サイネージ市場』(デジタルサイネージシステム〜コンテンツ制作/配信/運営サービス〜広告市場)を対象とし、市場分野/需要先別の用途/コンテンツ動向、参入企業/ユーザーニーズ、広告モデルを中心とするビジネスモデル/効果検証等をポイントに調査を行い、当該市場の今後の方向性を明らかにすることで、当該ビジネス関連企業における有益なマーケティングデータを提供することを目的とした。
−調査対象−
1. デジタルサイネージ市場
(1) ディスプレイ/関連システム市場
(2) システム販売/構築市場
(3) コンテンツ制作/配信サービス市場
(4) デジタルサイネージを活用した広告市場
2. 需要先(12分野主対象)
(1) 小売店舗/商業施設
(2) その他店舗(サービス業等)
(3) 外食店舗
(4) 交通機関
(5) 金融機関
(6) レジャー/アミューズメント施設
(7) ホテル/結婚式場
(8) 公共施設
(9) オフィスビル
(10) 教育機関
(11) 医療機関
(12) 官公庁/自治体、他
3. 参入企業(30社対象)
A. ディスプレイメーカー(9社)
(1) シャープ (株)
(2) ソニー (株)
(3) (株) 東芝
(4) 日本サムスン (株)
(5) 日本電気 (株)
(6) 日本ビクター (株)
(7) パナソニック (株)
(8) (株) 日立製作所
(9) 三菱電機 (株)
B. システム販売/構築事業者、コンテンツ制作事業者、配信/運営/管理事業者(10社)
(1) (株) アルファジャパン
(2) ソニー (株)
(3) (株) キャドセンター
(4) 住友スリーエム (株)
(5) 大日本印刷 (株)
(6) (株) バンテン
(7) ピーディーシー (株)
(8) 富士通 (株)
(9) 丸紅 (株)
(10) (株) メディアコンテンツファクトリー
C. 広告ビジネス展開事業者、広告代理店(11社)
(1) COMEL (株)
(2) (株) 寒山
(3) (株) ジェイアール東日本企画
(4) (株) シブヤテレビジョン
(5) (株) スタジオアルタ
(6) ストリートメディア (株)
(7) (株) 電通
(8) (株) 東急エージェンシー
(9) 日本カーライフアシスト (株)
(10) (株) 博報堂DYメディアパートナーズ
(11) (株) パスコミュニケーションズ
4. 関連製品/システム(15製品対象)
(1) 配信専用端末/ソフト
(2) 液晶モニター
(3) PDPモニター
(4) ビジネスプロジェクター
(5) リアプロジェクター
(6) デジタルTV
(7) フルカラーLEDディスプレイ
(8) 電子ペーパー
(9) マルチビジョン
(10) ウインドウディスプレイ
(11) ビルボード
(12) 電子POP/ポータブルDVDプレーヤー
(13) 無人受付端末/マルチメディア端末
(14) 屋外大型看板
(15) 屋外ネオンサイン
−当調査におけるデジタルサイネージの位置付け/対象範囲−
当調査におけるデジタルサイネージの位置付け/対象範囲
(1) デジタルサイネージで用いられる映像配信システムについては、再生機器として各種配信管理機能を有し、コンテンツのスケジュール管理や自動配信、個別配信などを可能とするコンテンツ配信システム(メディアプレーヤー)と基本的にセットで利用されていることから、配信対応ディスプレイおよび配信システムについては、メディアプレーヤーと接続されて利用されるディスプレイ/システムを対象とした。
(2) 当調査では、配信タイプだけでなくスタンドアロンタイプの機器/システム市場についても調査対象とした。広告ビジネスにおいてもビルボード(屋外ビジョン)広告を含めた市場を『広義のデジタルサイネージ市場』として算出し、メディアプレーヤーを介して映像表示を行う配信システムおよび同システム向けのコンテンツ制作/配信サービス、更にデジタルサイネージシステムを活用した広告ビジネスを『狭義のデジタルサイネージ市場』として捉えている。
システム販売/構築
  • 「液晶/PDPモニター」、「ビジネス(フロント)/リアプロジェクター」及びモニター用途で利用される「デジタルTV」を主対象とし、その他ディスプレイとして「電子ペーパー」、「フルカラーLEDディスプレイ」(ビルボード向けを対象とし、スタジアムや競技場/公益事業法人等に設置されるものを除く)、「電子POP」までを対象とした。
  • サイネージシステムの核となる「メディアプレーヤー(配信専用端末/ソフト)」を基に配信システムの市場を算出。配信システムにはディスプレイ/メディアプレーヤー、管理PC/サーバ、ネットワーク機器といった構成機器のほか、設置/施工費までを含んでいる(ディスプレイサイズや1ユーザーあたりの導入台数により大きく異なるが平均単価を基に算出)。
コンテンツ制作/配信サービス
  • 上記で対象としたメディアプレーヤーを使った配信システム/導入ユーザーの中で、コンテンツ制作/配信業務を、外部業者に委託するケースを対象としている。スタンドアロンタイプや配信システムを導入し自社でコンテンツ制作しているケースは含まれていない。
  • コンテンツ制作費については、配信/管理費や番組放映料として合算して提供するケースが一般的であるが、コンテンツ制作のみを外注するケースのほか、加工/編成費用についてはコンテンツ制作費として推定/算出した。
広告ビジネス
  • 広義のデジタルサイネージを活用した広告ビジネスを対象とし、広告収入を算出した。狭義のデジタルサイネージ市場においては、ビルボードを除いている。
  • 鉄道車両に設置されるディスプレイについては、メディアプレーヤーを介して映像表示が行われていないため配信システム数には含んでいないが、交通広告の中には鉄道車両メディアとして広義/狭義のデジタルサイネージともに広告市場の中に含んだ金額を算出した。
−目次−
I. 総括編(1)
1. デジタルサイネージの市場概況(3)
1) 市場概況(3)
2) デジタルサイネージシステムの概要/分類(3)
3) デジタルサイネージの主な用途(4)
4) デジタルサイネージ市場における参入企業動向/ビジネス形態(4)
2. デジタルサイネージ市場調査総括(5)
1) 市場総括(5)
2) デジタルサイネージ市場規模推移(5)
3) 市場別動向(5)
4) 狭義のデジタルサイネージ市場(5)
5) 分野別デジタルサイネージ市場動向(7)
6) ディスプレイ別需要先動向(サイネージ利用)(7)
7) 広告ビジネスとしての市場性(7)
3. デジタルサイネージ市場規模推移(9)
1) ディスプレイ市場(9)
2) 配信システム市場(13)
3) コンテンツ制作/配信サービス市場(14)
4) デジタルサイネージを活用した広告市場(16)
5) デジタルサイネージ市場規模推移(全体市場)(19)
4. 広告ビジネスモデル検証(21)
1) 広告ビジネス展開企業別ビジネス動向(21)
2) ロケーション別動向(24)
5. ユーザー事例/導入効果検証(25)
1) システム運営状況(25)
2) 広告ビジネス概況(25)
3) ユーザー事例(10社)(26)
6. 分野別市場動向(36)
1) 対象12分野の市場動向(2009年)(36)
2) 市場別有望用途/コンテンツ/ロケーション(37)
7. 用途/コンテンツ動向(38)
1) インフォメーション(38)
2) 販促(38)
3) 広告(39)
8. 配信/運営形態動向(40)
1) 配信形態動向(40)
2) 運営形態動向(41)
9. 関連技術/サービスの利用動向(42)
1) 顔認証技術(効果測定)(42)
2) 画質(43)
3) 携帯電話/ICカードとの連携(45)
10. 参入企業動向(46)
1) デジタルサイネージ製品分類/特長(46)
2) 調査対象30社の企業分類(47)
3) 調査対象30社の事業展開(49)
11. 海外市場動向(57)
II. 集計編(59)
1. 製品別市場規模推移(2008年〜2012年/2015年)(61)
1) 製品別市場規模推移(数量)(61)
2) 製品別市場規模推移(金額)(62)
3) ディスプレイ5製品のサイネージ向け市場規模推移(63)
2. メーカーシェア(2008年/2009年)(64)
参考1 主要参入企業一覧(67)
参考2 主要ユーザー事例(77)
III. 分野別市場編(83)
1. 小売店舗/商業施設(85)
2. その他店舗(サービス業等)(90)
3. 外食産業(95)
4. 交通機関(100)
5. 金融機関(105)
6. レジャー/アミューズメント施設(110)
7. ホテル/結婚式場(115)
8. 公共施設(120)
9. オフィスビル(125)
10. 教育機関(130)
11. 医療機関(135)
12. 官公庁/自治体(140)
IV. 企業事例編(145)
A. ディスプレイメーカー(147)
A-1. シャープ (株)(149)
A-2. ソニー (株)(153)
A-3. (株) 東芝(157)
A-4. 日本サムスン (株)(160)
A-5. 日本電気 (株)(164)
A-6. 日本ビクター (株)(168)
A-7. パナソニック (株)(172)
A-8. (株) 日立製作所(176)
A-9. 三菱電機 (株)(180)
B. システム販売/構築事業者、コンテンツ制作事業者、配信/運営/管理事業者(185)
B-1. (株) アルファジャパン(187)
B-2. エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ (株)(190)
B-3. (株) キャドセンター(193)
B-4. 住友スリーエム (株)(196)
B-5. 大日本印刷 (株)(199)
B-6. (株) バンテン(202)
B-7. ピーディーシー (株)(205)
B-8. 富士通 (株)(208)
B-9. 丸紅 (株)(211)
B-10. (株) メディアコンテンツファクトリー(214)
C. 広告ビジネス展開事業者、広告代理店(217)
C-1. COMEL (株)(219)
C-2. (株) 寒山(222)
C-3. (株) ジェイアール東日本企画(225)
C-4. (株) シブヤテレビジョン(229)
C-5. (株) スタジオアルタ(232)
C-6. ストリートメディア (株)(235)
C-7. (株) 電通(238)
C-8. (株) 東急エージェンシー(241)
C-9. 日本カーライフアシスト (株)(244)
C-10. (株) 博報堂DYメディアパートナーズ(247)
C-11. (株) パス・コミュニケーションズ(250)
V. 製品別市場編(253)
1-1. メディアプレーヤー(配信専用端末/ソフト合計)(255)
1-2. 配信専用端末(257)
1-3. 配信専用ソフト(259)
2. 液晶モニター(261)
3. PDPモニター(263)
4. ビジネスプロジェクター(265)
5. リアプロジェクター(267)
6. デジタルTV(269)
7. フルカラーLEDディスプレイ(271)
8. 電子ペーパー(273)
9. マルチビジョン(275)
10. ウインドウディスプレイ(277)
11. ビルボード(279)
12. 電子POP/ポータブルDVDプレーヤー(281)
13. 無人受付端末/マルチメディア端末(283)
14. 屋外大型看板(285)
15. 屋外ネオンサイン(287)
−お問い合わせ・お申し込みについて−
調査資料名
デジタルサイネージ市場総調査 2010

頒価
106,700円(税抜 97,000円)

発刊日
2009年11月09日

報告書体裁
A4版 原本コピー簡易製本

ページ数
288ページ

担当部署
株式会社富士キメラ総研 第二研究開発部門
TEL. 03-3241-3490 FAX. 03-3241-3491

お申し込み方法
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